6月20日に発表された2025年5月の福島県福島市の消費者物価指数。商品やサービスの価格の変動を数値で表したものだが、全ての品目を含んだ物価全体を表す「総合指数」は、基準の2020年を100としたとき、「111.6」。前の年の同じ月よりも3.4%上昇した。品目別に見ると、話題のコメを含む「穀類」は28.0%、「肉類」は7.4%、「電気代」も10.4%上昇している。
物価の高騰はたしかに頭の痛い問題だが、工夫次第で家計の支出も大きく変わるかもしれない。この物価高にどう対応していくのか、献立の食材の選び方、買い物の仕方からできる節約術を家計のプロに聞いてみた。
■プロに聞く節約術
ファイナンシャルプランナーの宍戸美香さんに、郡山市のスーパー「Vチェーン八山田店」で、実際に買い物をしながら節約のコツを聞いた。
1【旬の商品探す】
「いまの時期だと、トマトとても安くなっているのでおすすめです」
このスーパーでは、1個70円台で販売されていた夏野菜の代表格トマト。旬の野菜は生産量も増え価格が下がるため旬なもの買うことは節約につながる。
2【買った食材を長持ちさせる】
「冷凍庫を上手に使うということです」
トマトやきのこ類は適当な大きさにカットするなどして冷凍保存。1カ月ぐらいは保存することができる。
「調理の段階で湯むきする必要もない、いろいろな調理に使っていただくことができます」
野菜はカットして冷凍することで、冷蔵庫のスペースも確保できそのまま使えるため料理の手間を減らすことにもつながる。
「使いたいときに使いたい量だけ取り出して使うことができるので、このような冷凍食材って、とてもおすすめなんです。フードロスにつながるので、こういったものもどんどん取り入れていただきたいなと思います」
3【ポイ活の勧め】
「お得にお買い物ができるクーポンとかをもらえる所もありますし、あとポイントをためていただいて、なにか好きなものを買うっていうことも楽しいと思いますので、ぜひ”ポイ活”はやっていただきたいと思います」
ポイ活のポイントは、広げ過ぎないこと。活用できるポイントを集中してためていくことが重要だということだ。
「家計のほうの相談でもなかなか物価が上がってしまって、いまの家計ではやりくりが難しいという声もたくさん聞かれます。家計予備費というものをとっていただいて、今後の値上がりなどに対応していただければと思います」とファイナンシャルプランナーの宍戸さんはアドバイスした。
■節約術はほかにも
ファイナンシャルプランナーの宍戸さんによると、節約テクニックはほかにもいろいろあるそうだ。
《固定費の見直し》
例えば、携帯電話の動画配信サービスや音楽のサブスクリプションなど契約だけしてあまり使用していないということはないだろうか?携帯電話の料金プランと一緒に見直してみると良いかもしれない。
《必要なものを整理する》
冷蔵庫の中、身の回りのものを整理することで、余計なものを買わなくて済むことにつながる。家族の協力を得ながら話し合って整理することが重要だということとだ。
まずは節約の意識をもち、身近なことから始めることで物価高を乗り切っていきたい。