運転士の退職が相次ぎ、減便運行が続いている山形鉄道フラワー長井線で、求職者を対象とした職場体験会が行われた。実際の職場環境に触れ、応募につなげてもらうのがねらい。

山形鉄道が運営するフラワー長井線は、2025年3月末までに運転士など5人が相次いで退職したため、4月以降、これまでの上下24本から16本に減便しての運行を余儀なくされている。

今回の職場体験会は、運転士不足の現状を受けハローワーク長井が企画したもので、県外の在住者を含む20代~50代の男性6人から申し込みがあった。

(ハローワーク長井・田中弘幸統括職業指導官)
「列車の仕事に興味がある人でも、応募に不安な部分があると思う。その不安な部分を少しでもやわらげてもらって、応募につなげてほしいと企画した」

参加者は長井駅から荒砥駅まで列車に乗り、運転士が列車を運転する際の一連の仕事の様子を間近で見学した。
また車両基地では、車両の維持管理を含む運転以外の仕事についての説明があり、参加者は質問したりメモをとったりして仕事への理解を深めていた。

(参加者)
「普段、車両基地などは見学できない。そこを見せてもらったのは興味深かった。“地域密着”ということもあり、あらためて山形鉄道を受けてみたいと思った」

(ハローワーク長井・田中弘幸統括職業指導官)
「フラワー長井線は地域住民の大切な移動手段。一人でも多く採用してもらい、人材不足の解消につなげてもらえれば」

フラワー長井線の運転士不足解消に向けては、沿線の長井市でも「地域おこし協力隊」の制度を活用し、運転士の募集を行っている。
採用されると山形鉄道の社員として雇用され、市からは「地域おこし協力隊」として委嘱される。

さくらんぼテレビ
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