高値が続くコメの価格。随意契約の政府備蓄米の“争奪戦”も続いています。
21日、整理券をもとめ朝から200人以上が列を作っていたのは、静岡県静岡市清水区のエスポット清水天王店です。
エスポット店員：
地域一番価格をご用意させていただいております。まわりで2店舗先に販売されたお店がありますけれども、その後でも絶対損はさせないエスポットですので喜んでいただけるかと思います
2022年産の備蓄米を5kgで1911円（税込み）で販売。
政府が想定していた2000円台を下回る1000円台です。
店の見込み以上に人が並んだことを受け、当初販売予定だった600袋から700袋に増やしましたが、整理券は午前10時前に配布終了。
購入できた買い物客のほとんどが備蓄米は初めて手に入れることができたといいます。
購入客：
（備蓄米は）初めて初めて、安いね、1770円（税抜き）。まあ食べてみないと分かんないけど、そんな変わんないと思う
購入客：
（子供が）2人いて、高校生は毎日お弁当だし、下の子は男の子で部活でおなかすいちゃうので、やっぱりおコメは必要
購入客：
備蓄米がおいしければそれで十分じゃないかな。だけど銘柄米も安くなればそれがいい
こうしたなか、店では一部の銘柄米を10%ほど安く販売しているということです。
エスポット・竹川貴彦さん：
備蓄米が流通することによって今までコメ不足が解消されている部分もありますので、それに伴い、いろんな消費者の方がいろんなコメを選択できる選択肢が増えてきたのかなという風に思っております
エスポットを運営する「マキヤ」では随意契約で530tの政府備蓄米を確保。
エスポットを含めグループの店舗で順次販売していくということです。
静岡市葵区のファミリーマートで6月22日販売されていたのは2021年産の備蓄米です。
1kg388円（税込み）で店頭に並んだのはわずか5袋。事前の告知はありませんでしたが、約30分で売り切れました。
また、購入した人も思わぬところでの備蓄米の販売に驚いている様子でした。
購入客：
たまたま水筒を忘れちゃったので水を買いに寄って、初めてここで販売されていると知ったので買いました。ここまで安いお米を買えることはなくて、どこで売っているのかなといつも思っていたのでよかったです
購入客：
まさか旅行先で備蓄米を買うことになってびっくりしていますが、とてもラッキーな気分です
ファミリーマートでは一部を除き、各店舗50袋の販売を予定しています。
これまでも県内のドラッグストアやスーパーなどで販売されてきた随意契約の備蓄米。
ただ、常に店頭に並んでいるわけではありません。
民間の研究機関が6月9日～11日におこなったアンケートで、随意契約の備蓄米を購入したと答えた人はわずか5.5%。
6割近くの人が買いたいものの、手に入っていないということでした。
通常国会は22日会期末をむかえ、7月20日の投票が見込まれる参議院選挙に向けた事実上の選挙戦に入ります。
“令和の米騒動”への対応も大きな争点となりそうです。
