熾烈(しれつ)な地上戦が繰り広げられ、約20万人の尊い命が奪われた沖縄戦から80年の慰霊の日です。
沖縄はきょう1日、平和の祈りに包まれています。

沖縄全戦没者追悼式が行われた沖縄・糸満市から、フジテレビ・平良匠記者が中継でお伝えします。

沖縄戦最後の激戦地・糸満市摩文仁にある平和祈念公園です。
公園内にある平和の礎には戦没者の名前が刻まれていて、遺族などが亡き肉親に思いをはせ、手を合わせていました。

與那嶺栄昭さん:
これがお父さん、これがお母さん。これは三男坊、これは四男坊。自分が次男。どこで亡くなったか分からない。戦争が終わってからが苦しかった、親もいないし。同じ人間を殺し合いして何のためになるのかと思う。

80年の歳月が流れ、戦争体験者から直接話を聞く機会が減っていく中で、2025年、一部の国会議員から沖縄戦の史実をゆがめるような発言が飛び交う出来事もありました。

石破首相も参列した沖縄全戦没者追悼式で、玉城知事は「沖縄戦の実相と教訓を世代を超えて守り伝え続けることは今を生きる私たちの使命」とする平和宣言を読み上げました。

23日、平和祈念公園で取材していると、親やきょうだいを亡くした悲しみを涙ながらに語る戦争体験者の姿に、平和の尊さを改めて感じました。

県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の実相を風化させることなく、いかに継承していくか。
私たち一人一人に戦争体験者からバトンが託されています。

沖縄テレビ
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