老朽化が課題となっている新潟市のスポーツ施設。この再編について、白山エリアには球技専用スタジアムやアリーナの新設を有識者会議が提案している。にぎわいの創出にもつながるスポーツ施設の再編はどう進んでいくのか…6月市議会でもスポーツ施設の再編について質問が相次いだ。

“老朽化”進む新潟市のスポーツ施設

陸上競技場や体育館といった市の体育施設が集まっている新潟市中央区の白山エリア。

新潟市体育館 外階段が老朽化で立入禁止に
新潟市体育館 外階段が老朽化で立入禁止に
この記事の画像(9枚)

ともに1964年に開催された新潟国体の主要な会場となった歴史ある施設だが、新潟市体育館の外階段は老朽化し、崩落する危険性があるため立ち入り禁止となっている。

竣工から60年以上が経過し、老朽化への対応が課題となる中、新潟市は「20年後を見据えたスポーツ施設のあり方」を検討しようと有識者会議を開催。

24年3月に白山エリアでは、プロスポーツの公式戦やコンサートを開催できる球技専用スタジアムやアリーナに加えて、商業施設やオフィスなど複合的な機能を併せ持つ施設の新設が望ましいという内容の提言書が提出されている。

“施設再編”について市議から質問相次ぐ

提言書が提出されて1年以上が経つ市議会では、その後の進捗について市議から質問が相次いだ。

新潟市議会
新潟市議会

山際務 市議:
新潟市スポーツ施設の未来構想会議の提言を受けた内容についての検討状況は現時点でどのような形で進められているのか伺います。

新潟市 中原八一 市長:
この提言を受けて、6月からスポーツ施設再編に向けた基礎調査を実施し、民間事業者との意見交換を行う予定としております。必要に応じ来年度予算への対応も視野に、またスケジュールも含め総合的に判断していく。

市は25年度予算で400万円を計上していた白山エリアの基礎調査を6月に開始すると説明。

議員からは24年に開業した長崎スタジアムシティなどを参考にした取り組みを求める声が上がった。

山際務 市議:
稼ぐ施設としてアリーナ等を整備し、交流人口の増加に向けた取り組みを行うべきと考えますが。

新潟市 高田章子 文化スポーツ部長:
本市の現状、および他都市の状況、議員ご提案の視点なども持ちながら検討を深めてまいります。

新潟市中央区の白山エリア
新潟市中央区の白山エリア

一方で…

野村紀子 市議:
この白山エリアのアリーナ建設、興行施設としてのアリーナ建設は、むしろ市民のスポーツ活動の縮小につながると考えますが、いかがでしょうか。

付近に複数の学校があり、駅やバス停が近く、交通の利便性も高いエリアであることから市民が気軽に利用できるスポーツ施設の必要性を訴える議員もいた。

新潟市 高田章子 文化スポーツ部長:
現在の利用状況や市民のニーズなどを十分に精査し、基礎調査の結果を踏まえ、総合的に判断してまいります。

新潟市のスポーツ施設はどのように再編されていくのか。今後の動向が注目される。

(NST新潟総合テレビ)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(9枚)
NST新潟総合テレビ
NST新潟総合テレビ

新潟の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。