アメリカのヘグセス国防長官は22日、イランの3つの核施設に対する攻撃について記者会見し、その成果を強調した。
イランではホルムズ海峡を閉鎖することが議会で承認された。

ヘグセス国防長官:
素晴らしく、圧倒的な成功だった。
我々はイランの核開発計画を壊滅させた。

「真夜中の鉄槌」と名付けられた作戦にはBー2戦略爆撃機7機が投入され、別のBー2爆撃機が「おとり」として使われたほか、地下貫通爆弾「バンカーバスター」の中で最大級の「GBUー57」14発が初めて実戦で使われたことが明らかになった。

ヘグセス氏は「イランの体制転換を狙ったものではない」と強調している。

一方、アメリカの国土安全保障省は22日、「イランの指導部がアメリカ国内での報復を呼びかけた場合、過激派が暴力行為に及ぶ可能性が高まる」として国民に対し、テロへの警戒を呼びかけた。

これに対しイランでは、アメリカへの報復措置として、議会がホルムズ海峡の閉鎖を承認したとイランメディアが報じた。

ホルムズ海峡を実際に閉鎖するかはイラン国家安全保障最高評議会の決定が必要で、最高指導者ハメネイ師の意向も反映されるとみられる。

仮にホルムズ海峡が閉鎖されれば原油価格が高騰し、日本を含む世界経済に大きな影響を与えることが懸念される。

ホルムズ海峡は世界の原油生産量の2割が通るとされていて、イランが実際に閉鎖に踏み切るかが焦点だ。

こうした中、国連安全保障理事会は緊急会合を開催し、グテーレス事務総長はアメリカの攻撃について「混乱に陥っている地域の危険を高めた」と指摘する一方、イランに対してはNPT=核拡散防止条約を尊重すべきだと語った。

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は攻撃を受けたイランの核施設について、地下の状況を確認できていないとして、ただちに現地に入る用意があると述べた。