過去にも着服で懲戒処分を受けた職員が、不適正な会計処理で再び停職処分を受けた。熊本・天草市は、経費などを管理する口座から無断で現金を引き出し、自宅で保管していたとして、40歳の職員を停職3カ月とした。
約137万円引き出し90万円余りを自宅に
6月18日付で停職3カ月の懲戒処分を受けたのは、天草市の40歳の係長級の職員。

天草市によると、この職員は2024年7月から2025年4月までの間、土地改良区の経費などを管理していた口座から、上司の決裁を受けずに約137万円を引き出したほか、このうち90万円あまりを許可なく職場から持ち出し、自宅に保管したという。

担当者の交代で不審な金の動きが判明。職員に聞き取りなどを行ったところ、今回の行為が発覚した。この職員は、職場の親睦会費の一部を生活費などに流用したとして、2018年にも停職2カ月の懲戒処分を受けている。
天草市は私的流用やその意図はない
一方で、天草市によると、今回の不適正な会計処理の中で、私的流用やその意図はないとみられている。職員は市の聞き取りに対し「解散が予定されている土地改良区の口座は今後、使えなくなると思い込んでいた。自分の認識が甘かった」と話しているという。

また天草市は、管理監督責任として当時の上司2人も戒告処分とした。馬場昭治天草市長は、「再発防止策を実施し、信頼回復に取り組む」とコメントしている。
(テレビ熊本)