中谷防衛相は19日、イスラエルとイランの攻撃の応酬を受け、両国に在留する日本人の退避に向けて、自衛隊の輸送機をアフリカのジブチに派遣し、迅速に対応できるよう待機させることを命令したと明らかにした。
中谷防衛相は記者団に対し、「現下の中東情勢に鑑み、本日9時30分に外務大臣から私に対して、邦人等の移送に必要となる準備開始の依頼があった。これを受け、必要な場合に速やかに邦人等の輸送が行われるよう、10時25分、私から統合作戦司令官に対して、自衛隊の輸送機および所要の要員をジブチ共和国まで移動させることを命じた」と述べた。
その上で「今後、調整が整い次第、できるだけ速やかに航空自衛隊のCー2輸送機2機をジブチ共和国に向けて出発をさせる予定だ。海外にいる日本国民の安全確保は国の重要な責務だ。防衛省自衛隊としては高い緊張感を持ち、外務省をはじめとする関係省庁とも緊密に連携し在外邦人の安全確保に全力を挙げる」と強調した。
派遣する自衛隊員は120人で、先遣隊として19日未明に10人が出発したという。
現時点でイランには280人、イスラエルには1000人の日本人が在留しているとのことで、具体的な退避のオペレーションについて中谷大臣は、様々なオプションがあるとして明言を避けた。