秋田県小坂町の十和田湖畔で16日、ヒメマスの稚魚の放流が行われ、地元の小学生がふるさとで長年続く取り組みを学びました。

ヒメマスの稚魚の放流を体験したのは、小坂町の小坂小学校の3年生と青森県の十和田湖小学校の全校児童、合わせて27人です。

児童たちは初めに、ヒメマスについて「いまヒメマスを放流することによって、2年後3年後に十和田湖にたくさんヒメマスが戻ってくることを願っている」と説明を受けました。

秋田県と青森県にまたがる十和田湖でのヒメマスの稚魚の放流は明治時代に始まり、現在は地元の漁業協同組合がふ化と放流に取り組んでいます。

説明を受けた児童たちは湖の岸に移動し、7センチほどに育った稚魚約2000匹を「元気でね~」と声をかけながら放流していました。

児童は「かわいかった。3年後に大きくなって帰ってきてほしい」「湖もきれいだったし、ヒメマスも元気だったので自分たちが6年生になったとき、ヒメマスが元気に帰ってきてほしい」と話していました。

地元の漁協によりますと、湖の水温の関係で最近はヒメマスの自然ふ化が難しくなっていて、漁獲量も年々減っているということです。

十和田湖増殖漁業協同組合・小林義美組合長:
「この十和田湖のきれいな湖をいつまでも大事にして、みんなで十和田湖のヒメマスを守っていこうと伝えていきたい」

ヒメマスは3年後の秋に40センチほどに成長し、産卵のため放流された場所に戻ってきます。

秋田テレビ
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