おととし、熊本市東区の自宅で妻に暴行を加え死亡させたとして、傷害致死の罪に問われている男の裁判員裁判で16日被告人質問が行われ、男は改めて無罪を主張しました。
この裁判は、熊本市東区小山に住む会社員、福永輝樹被告(53)がおととし11月、自宅で妻の沙矢香さん(40)に何らかの暴行を加えて背中や脚に打撲などを負わせ、出血性ショックにより死亡させたとして傷害致死の罪に問われているものです。
今月11日の初公判で福永被告は起訴内容を否認していて、妻のけがが福永被告の
暴行によるものなのかが裁判の争点となっています。
16日は証人尋問が行われ、法医学者が解剖結果をもとに、「けがは事故や自傷行為ではなく、他者の暴行によるものであると考えられる」と述べました。
また、被告人質問で福永被告は「妻は自殺をほのめかす言動をするなど精神的に不安定な状態が続いていて、当日もイスで自らの脚を殴っていたから止めて押さえつけた」と話し、「罪は犯していない」と改めて無罪を主張しました。
裁判はあす結審し、今月24日に判決が言い渡される予定です。