鉄道写真を撮るときのマナーを守ってもらおうと、ファンを対象にしたマナー講座がさいたま市の鉄道博物館で開かれました。
列車の撮影を好む鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」。
近年、一部の行き過ぎた撮影が迷惑行為として社会問題の1つに挙げられています。
そうした中で行われたのが、“鉄道ファンの聖地”とも呼ばれるJR東日本の「鉄道博物館」で行われた「ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座」です。
講師・広田尚敬さん:
きょうは大変耳に痛い方もいらっしゃるかもしれませんけど、僕は耳痛いです。撮影マナーをしっかり守りましょうというイベントでございます。
今回のイベントには撮り鉄を中心に親子連れなど約250人が参加し、安全運行への配慮や譲り合いなど現場で求められる撮影マナーについて、プロカメラマンの話を聞きました。
講師・広田尚敬さん:
(撮影地で)あの木邪魔だな、なんて切っちゃう人がいるという話を聞きました。邪魔だと思っても、その邪魔を入れて(写真を)撮るんです。プラス思考で考えると個性ある写真ができますよ。
「てっぱく」の愛称で親しまれる鉄道博物館には、現役を退いた昔懐かしい鉄道車両など鉄道に関する様々なものが展示されています。
講座の後は普段は見ることのできない夜間の展示を自由に撮影しました。
参加者からは「自分は大丈夫だと思っていても、運転士から見たらすごく危ないと思うこともあると思うので、撮影するときは気をつけていきたいと思う」「マナーとかを守っていない人がいるので、そういう人のお手本になったり、注意したりすれば良いなと思いました」といった声が聞かれました。
今回で3回目を数えるマナー講座。
開催の狙いについて、イベントを主催するタムロン・青木隆幸さんは「鉄道写真を撮られる方って、300人では足りないわけですよね。(受講者には)鉄道撮影に行くところで良き手本となって、後ろ姿を見せることでマナーの輪を広げていってほしい」と語りました。
聖地で学んだ撮影マナー。
その輪の広がりが求められています。