石破首相は15日午後11時30分頃、カナダ・カナナスキスで開かれるG7サミット=主要7カ国首脳会議に出席するため、政府専用機で羽田空港を出発した。
出発を前に石破首相は記者団の取材に応じ、イスラエルによるイランへの攻撃による中東情勢の緊迫化などを踏まえ、G7が乱れなく結束していくことが重要であり、そのために必要なことを発信していきたいとの意向を示した。
石破首相は記者団に対し、「今、国際社会が様々な問題に直面している。特にイスラエル、イラン、このような状況だ。また、ウクライナ情勢は予断を許さない状況だ。厳しさを増している国際情勢、世界経済、安全保障、新興技術、いろんな課題があるが、そういう多くの課題について率直に話をしたい」と述べた。
その上で2025年はG7の発足から50年の節目であることを指摘し、「G7がとにかく連携をすることが何よりも大切だ。G7の中で乱れがなく、G7として結束していろんな課題に当たっていくということが一番重要だと思っている」と強調した。
石破首相はさらに「私の立場からは、インド太平洋の平和をいかにして保つか。自由で開かれたインド太平洋ということ。アジアから参加するのは我が国だけなので、そういう視点からウクライナにしても、中東にしても、アジアにしても、G7の結束ということが一番重要であり、具体的にどのようなことをしていくのかを、アジアからの参加国として、日本として発信したい」と会議への抱負を語った。
また、アメリカのトランプ大統領との日米首脳会談を調整中だとした上で、「日本、アメリカ双方にとって利益になるような合意が実現するように最大限の努力をしていきたい」と述べた。
また、現地でカナダのカーニー首相、ドイツのメルツ首相、招待国であるウクライナのゼレンスキー大統領、オーストラリアのアルバニージー首相らとの個別の首脳会談を予定していると明らかにし、「突っ込んだ意見交換をしたい」と意欲を示した。