東京・西東京市で26日、特別列車の運行に合わせ大勢の鉄道ファンが狭い踏切へ殺到した。
車がクラクションを鳴らす中でも撮影を続け、警報器に気づかず踏切内に取り残される男性もいた。
西武鉄道は事故はなかったと説明し、撮影の際にはマナーを守るよう呼びかけている。

50人を超える鉄道ファンが踏切内へ…混雑が発生

踏切の中でカメラを構える大勢の人の後ろを、車がクラクションを鳴らしながら通り抜けていく。
これは、1月26日に東京・西東京市にある西武池袋線の踏切を撮影した映像だ。

(視聴者撮影)
(視聴者撮影)
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午前10時を過ぎたあたりから、踏切内で写真を撮る人が増え始めた。
この日は、鉄道の体験イベントが開かれ、普段は見ることのない特別列車が走ったのだ。

レアな列車が走る姿をカメラに収めようと、ピーク時には50人を超える鉄道ファンが踏切内に入っていた。
道幅の狭い踏切内に人がひしめいているため、車はクラクションを鳴らしながら通行していた。

この映像を撮影した人は、踏切内の当時の状況をこう話す。

(視聴者撮影)
(視聴者撮影)

映像撮影者:
一言で言えば、もうカオス、カオスですよね。けがしないかなって、一般の方が通行する際に。お子さんが自転車乗って渡ってるケースもあったから。

「電留線」と呼ばれる線路が使用されたイベント会場
「電留線」と呼ばれる線路が使用されたイベント会場

現場は、西武池袋線・保谷駅近くの踏切で、近くにはラッシュの時間帯に備えて、車両を留め置く「電留線」と呼ばれる線路があり、そこがイベントの会場となっていた。

取材ディレクター:
踏切は「片側交互通行」と記載されています。今実際に車両が通っていますが、その幅は決して広いとはいえません。

踏切の警報器が鳴り始め、鉄道ファンは大急ぎで戻っていた。
警報音に気づかなかったのか、1人だけ踏切内に取り残され、あわてて戻る場面も見られた。

わずか10秒で警報器が…撮り鉄たちの“シャトルラン”

踏切が開き、鉄道ファンは再び踏切内の撮影ポイントへ向かったが、わずか10秒後、警報器が鳴った。

走って踏切を出る鉄道ファン(視聴者撮影)
走って踏切を出る鉄道ファン(視聴者撮影)

鉄道ファンは「やばい!」、 「出ろ!出ろ!」と、まるで撮り鉄たちの“シャトルラン”とも言える状況だ。

映像撮影者:
引退間近の車両ですね。通常時では見られない走り方だったので、そこに参加できる方っていうのは、お子さん・親子連れに限られちゃうんで。

西武鉄道は、番組の取材に対し、今回のイベントで事故やトラブルの報告はないと説明している。
そのうえで、写真撮影する際はルールとマナーを守ってほしいとコメントしている。
(「イット!」1月29日放送より)

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