山梨・富士山5合目で13日、無謀な「弾丸登山」対策として設置された常設ゲートが披露された。7月1日から、午前3時〜午後2時のみ開放しそれ以外は閉鎖する。1日の登山者の上限は4000人で、通行料4000円となる。警備員が24時間配置されるほか、富士山レンジャーが軽装者へ安全装備を促す。
新ゲート設置で富士山の立入り厳格に
13日、富士山5合目の山梨県側登山口に設置された常設ゲートが披露された。問題となっている無謀な登山解消の糸口となるのか。

山梨県によると、鉄骨造りのゲートは幅約8m、高さ約3.5mで設置費用は約1500万円だ。7月1日からの夏山シーズンでは午前3時から午後2時までゲートが開き、それ以外は閉鎖する。
また一日の登山者の上限は4000人となり、1人1回当たり4000円の通行料が必要となる。
開山期間中は警備員が24時間常駐していて、山小屋を予約している人は時間外でも通行が可能だ。

問題となっているのは夜通し山頂を目指す「弾丸登山」だ。山梨県が2024年に仮設のゲートを設置したところ、大幅に減少したという。その一方で、Tシャツやサンダルなど軽装で山頂を目指す登山者が問題視されていた。
富士山レンジャーが“軽装登山者”をストップ
そこで強化されたのが、軽装登山者に対応する県の職員「富士山レンジャー」だ。
13日、その訓練も披露された。
軽装登山者:
俺たちいつもこれなの。なんでだめなの?時間が無いから早く行かしてよ。

富士山レンジャー:
皆さんに富士山楽しく登っていただきたいんですが、一番大事なのは皆さんの命なんです。今の格好のままだと、とても危険ですのでお通しすることができません。

十分な装備のない登山者に対し、県の施設であるゲートの通過を拒否できる事になった。
山梨県側で着々と進む無謀な登山への対策について、観光客に話を聞いた。
5合目に来ていた人:
事故を防ぐためには必要なことではないのかな。遭難してヘリコプター(で救助)とか考えたら、制限している方が良いと思います。

一方、7月10日に山開きを迎える静岡県側の登山ルートでは、山梨県のようなゲートの設置について「地形が異なるので難しい」としているが、登山者の服装などを確認する仮設小屋を登山口付近に設置する作業を進めるなど対策を急いでいる。
(「イット!」6月13日放送より)