2024年に岩手県内の人口10万人当たりで自ら命を絶った人の数は22.3人で、全国で最も多くなりました。
相談を受け付けている団体では「悩んだらまずは相談してほしい」と呼びかけています。

厚生労働省のまとめによりますと、2024年、県内で自殺した人は253人で前の年を20人上回りました。

人口10万人当たりの自殺者数を示す「自殺死亡率」は、前の年より2.1ポイント増え22.3人。全国平均を6ポイント上回り、2020年以来の全国ワーストとなりました。

自殺予防のための相談を受け付けている「盛岡いのちの電話」の右京昌久事務局長は「非常に重く受け止めているし、何とかしなければという思いが強い」とし、悩みを抱えたら冷静さを取り戻すためにもまずは相談してほしいと話します。

盛岡いのちの電話 右京昌久事務局長
「一時的な止まり木としてつらさを吐き出してもらう。そこで時間を稼いでもらうことを一つの効果として狙っている」

「盛岡いのちの電話」のまとめによると、2024年1年間に寄せられた相談は1万1350件。

このうち「死にたい」といった自殺傾向のある内容は1割で、年々増加傾向にあるということです。

相談内容の割合では「人生」についてが24.6%で最多でした。

年代別では40代が25.0%で最も多く、50代が24.4%、60代が18.4%となっています。

右京事務局長は悩みを抱えていてもそれを打ち明けられない人もいるとして、周囲の人が相談しやすい環境をつくることが大切だと話します。

盛岡いのちの電話 右京昌久事務局長
「声を出せないので皆さんつらい。同僚や家族が表情から何かを感じ取って声をかけるとか両面必要じゃないかと思う」

また、厚生労働省の統計を受けて、県では「「物価高や経済状況が不安定な中でリスクも高まっている」「要因分析をしっかり進めたい」としています。

盛岡いのちの電話:019-654-7575
(正午~午後9時 ※日曜は午後6時まで)

岩手めんこいテレビ
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