中国・四川省で12日、メスのジャイアントパンダ「シャンシャン」が8歳の誕生日を迎え、日本からも多くのファンが集まり祝福した。国内のパンダを巡っては、和歌山・白浜町の4頭が6月に帰国予定で、上野動物園の2頭も2026年に返還期限を迎えるため、日本国内での飼育がゼロになる可能性もある。
シャンシャン8歳祝いに日本人ファン殺到
2026年には、日本国内での飼育がゼロになる可能性もあるパンダ。

中国・四川省の飼育施設では、2023年に上野動物園から返還されたメスのジャイアントパンダ・シャンシャンが12日に8歳の誕生日を迎えた。
取材班:
シャンシャンの8歳の誕生日を現地でお祝いしようと、日本からも多くのファンがやってきています。今、日本から来たファンの前でシャンシャンが歩いている姿を見せています。皆さん、ゆっくり歩くシャンシャンの姿をスマホなどで撮影しています。

シャンシャンは8年前、東京・上野動物園で生まれ、愛らしい姿で多くの人をとりこにした。1歳の誕生日には、動物園の外まで続く長い行列ができた。
その後すくすく育ち、人気もうなぎ上りだったが、2023年2月に中国に返還されることになった。その旅立ちを見届けようと、2023年2月、成田空港にまで大勢のファンが集まった。
見送りに来たファン:
子供と引き裂かれるようなつらい気持ち。
見送りに来たファン:
生きがいになっていました。お金を貯めて、頑張って(中国に)行きたい。

そして12日、シャンシャンは8歳になった。飼育されている四川省の施設には、日本から数百人のファンが駆けつけた。
シャンシャンのファン:
仕事頑張ってお金貯めた甲斐があった。幸せ。もうおなかいっぱい。
シャンシャンのファン:
生まれてきてくれてありがとう。
シャンシャンのファン:
シャンシャン、宇宙一かわいい。大好きです。
シャンシャンのファン:
シャンシャンは日本人に愛された姿を見ていたが、中国の方にもたくさん愛されていて嬉しい。
シャンシャンのファン:
シャンシャンのパワーを貰って、日本に帰っても応援しながらいっぱい大好きを送りたい。
専門家「パンダ貸与がゼロになる可能性は非常に低い」
飼育施設によると、シャンシャンの誕生日にあわせてここ数日、多くの人が訪れているという。

中国へのパンダ見学ツアーは、日本の大手代理店が企画するなど増加傾向にある。中国当局もシャンシャン生誕記念ツアーを行うなど、パンダブームを活かした中国観光に力を入れている。
6月28日には、和歌山・白浜町のアドベンチャーワールドのパンダ4頭が中国に返還される。
上野動物園のシャオシャオとレイレイの2頭も、2026年2月に返還期限を迎える。日本のパンダがゼロになる可能性を専門家は、こう指摘する。

駒澤大学法学部・三船恵美教授:
中国のパンダ貸与がゼロになる可能性は非常に低い。パンダは(中国の)最大の外交官であり、最大の最強の政治家である。パンダ外交を最も成功している国のうちのひとつである日本に対しては(パンダ「ゼロ」は)非常に可能性が低いのではないか。
(「イット!」6月12日放送より)