国民民主党の玉木雄一郎代表は11日、記者団の取材に対し、参院選の比例代表に同党から立候補する予定だった山尾志桜里元衆院議員の公認見送りを決めた理由について、「有権者、全国の仲間、支援者から十分な理解と信頼が得られないと判断した」と述べた。
山尾氏は10日、立候補の記者会見を開き、過去に衆院議員だった時のガソリン代の不正計上や議員パスの私的な使用、私生活の問題などについて陳謝した。
会見では、不倫疑惑報道が事実かどうかを確認する質問が相次いだが、山尾氏は関係者に迷惑をかけるとして、「新しくその話について話すことは勘弁いただきたい」などと繰り返した。
玉木氏は記者団に対し、これまで党内の会合を開いて「丁寧に意見を聞いてきた」としたうえで、「街頭でも厳しい声をいただくし、なかなか選挙戦を積極的に展開できないという厳しい声をすべての都道府県連からも、多くの自治体議員からもいただいた」と明らかにした。
そのうえで、「あらためて一丸となって戦う体制を整え直すという意味で、今回の決断に至った」と説明した。
公認見送りについては、山尾氏には「事前に伝えている」と述べた。
そして、一連の判断については、「遅かった、あるいはもっと別の対応があったのではないかという批判は真摯(しんし)に受け止めたい」と強調した。
玉木氏は、「擁立した代表の私にも責任がある」としたうえで、「擁立の経緯、公認候補予定者から公認に移行しない理由については、有権者、自治体議員も含めた仲間や支援者にも、しっかりと説明していきたい」との考えを示した。