人気バイク「クロスカブ」。
今、大阪府内ではこのバイクの盗難被害が相次いでいる。

関西テレビは犯行の一部始終を捉えた防犯カメラを独自に入手。
なぜクロスカブが狙われるのか、その背景を取材した。

■カブシリーズの人気モデル「クロスカブ」盗難被害が相次ぐ
滋賀県甲賀市に600台以上のバイクが集まったイベント。その主役は…
「カブ最高!」
そう、ホンダの「カブシリーズ」だ。
新聞配達に使われるイメージもあるが、燃費がよく、操作もしやすいことから、累計1億台以上が生産されるほど大人気なのだ。
しかし、このカブシリーズの人気モデル「クロスカブ」をめぐって今、相次いでいるのが…クロスカブ盗難被害。

■駐車していたはずの場所から愛車がなくなる
所有していたクロスカブを盗まれたAさん(30代)。
カスタムに60万円ほどかけ、淡路島や北海道までツーリングに行っていた。
しかし、去年8月駐車していたはずの場所から愛車がなくなっていた。
クロスカブの盗難被害にあったAさん(30代):前と後ろ、あとバイク本体のハンドルを左右するロックもかけてて、そうそう簡単には盗めないようにしてたつもりなんですが、2つとも切られた状態で…
こうしたクロスカブの盗難被害は大阪府だけで去年1月からことし4月までで、168台に。
おととい9日には大阪市内でクロスカブを2台盗んだ罪で大阪市都島区の柳川博行被告(47)ら2人が起訴された。

■クロスカブを盗む犯行の一部始終を捉えた映像
増加する盗難被害。犯行の手口はどのようなものなのか…?
関西テレビはことし4月、兵庫県尼崎市で何者かがクロスカブを盗む犯行の一部始終を捉えた映像を独自に入手した。
午後2時前、駐車場にとめているクロスカブに向かって一直線に歩いてくる男。
ハンドルのあたりを触り始めると…。何か部品を投げ捨てました。
まるで自分のクロスカブかのように、建物から出てくる人に挨拶する様子も。
すると、その後…そのままクロスカブに乗って逃走した!
犯行にかかった時間はわずか2分ほど。今もクロスカブは返ってきていない。
クロスカブの盗難被害にあったAさん(30代):毎日通勤に使ったりとか、移動にも使ってたので、愛着はありました。

■「とても人気があって、高く売れる」と専門家
なぜクロスカブが狙われるのか。そして盗まれたものはどこにいくのか、専門家は…
自動車評論家 国沢光宏さん:とても人気があって、他のバイクよりもですね、全然高く売れる。(売られているのは)タイとか、それからカンボジアとか東南アジアの国が非常に多い。
国内だけでなく、海外にも流れているとみられるクロスカブ。
滋賀県草津市のバイクショップを取材すると…
モトバックス 結城健治店長:鍵の形としては、非常にシンプルでコストが安い。非常に壊されやすい。防犯対策のひとつは、バイクカバー自体に防犯ブザーをつけておく。カバー持ち上げる瞬間にそれがピッて外れれば(ブザーが)鳴るので。
簡単に盗難されてしまった「人気バイク」被害にあわないために対策が必要だ。
(関西テレビ「newsランナー」2025年6月11日放送)
