静岡県焼津市の米農家・杉本一詩さん。
32年間、農薬や肥料を一切使わずに米を育てています。
米農家・杉本一詩さん（69）：
生活が大変。いま「米が高い」って言われているけれど、全然農家は潤ってこない。何とか生活の安定ができるといいなと。いろんな資材・機材が高すぎる
米の価格が高騰する現状でも生産者の収益は不十分だと語る杉山さん。
価格の安定のために増産したところで、生産者に入る単価が下がればメリットは少なくなります。
また、高齢化やその土地の形状など増産自体も簡単ではないといいます。
米農家・杉本一詩さん（69）：
単なる増産と言ってもまず田んぼを広げないといけない。田んぼは今どれだけやれるところがあるのかと…あと10年経てば本当に農家がいなくなる。今の米不足よりもっと大きな波の米不足が来ると思う
この日、杉本さんの作業を手伝っていたのは東京都内に暮らす若者たちです。
誰かの役に立つことの大切さを学んでもらおうと都内の企業が企画しました。
米農家・杉本一詩さん（69）：
（Q.1つ1つ積むのも大変ですね）大変なんですよ、足場も悪いし。めっちゃ助かりますよね
米農家の現状を知ってもらいたい。
そして、興味を持つきっかけになればと受け入れを快諾しました。
参加者：
大変だけど楽しい
参加者：
生産者の一次産業の声なんていうのは全然気にせずご飯を食べているので、そこは非常にありがたみを感じます
杉山さんは米をめぐる現状の打開には環境の改善が必要だと考えています。
コメ農家・杉本一詩さん（69）：
増産をもし言われるのであれば私たちが農業しやすい環境をつくってほしい。一番いいのは公務員にしてくれと、農家を。生活さえ安定できれば絶対農業やりたい人はいっぱいいると思います。生活の安定がないからみんなやらない
日本人の多くが当たり前に口にしている米の安定供給をしていくめに。
様々な視点での分析が必要な一方、早急な対策が求められています。
