松江市の河川で大量発生する外来種のアカミミガメ。6日に松江城を囲む堀川で駆除活動が行われました。長年の活動の成果が少しずつ出ているようです。
国宝・松江城の堀から上げられたカゴ。
中にいたのは…。
まつえワニの会・小林浩司さん:
アカミミガメのオスですね。外来種です。
外来種のアカミミガメです。
6日、松江市で外来種の駆除活動に取り組む「まつえワニの会」のメンバーが、堀に仕掛けていたアカミミガメの罠をいくつも引き上げ、中を確認していきました。
まつえワニの会・小林浩司さん:
(アカミミガメが)餌場を奪ったり日光浴の場所を奪ったりしちゃうので、在来のカメが甲羅干しに上がれないという状況が起きています。
松江城の堀では近年、アカミミガメが増加し、在来種のヤゴが食べられるなど生態系への影響が出ているといいます。
「まつえワニの会」は県から委託を受けて、6年前から市内の河川でアカミミガメなど外来種の駆除活動を続けています。
そして捕獲したカメは、松江市の施設で冷凍処理されています。
9つの罠でアカミミガメ2匹を捕獲。「まつえワニの会」によると松江城の堀をはじめ、市内の生息数は減少傾向にあるといいますが、完全な駆除は難しいといいます。
その理由の一つが…。
まつえのワニの会・小林浩司さん:
産卵が最大5回、在来種は2回。
繁殖力の高さです。
この時期が産卵のピークで、卵を産む大きな個体を今のうちに駆除しておくことが重要だといいます。
まつえのワニの会・小林浩司さん:
これは今朝ですね…。産むのをやめています。
この日は産卵調査も行われ、石垣の近くの水辺にいくつも散乱の形跡が残されていたことから個体数は減っているものの予断を許さない状況が続いていることが分かりました。
まつえワニの会・遠藤修一代表:
松江城がありますので、素晴らしい元の自然を残すことが僕は一番大切じゃないかなと思います。その成果がでてきております。間違いなく。
まつえワニの会は市内の河川での駆除活動を8月末まで続ける予定です。