今、おどろおどろしいBGMとともに流れるある着信音が注目されています。

歯止めがかからない特殊詐欺の対策として沖縄県警が3月から配信をスタートした着信音。
踏切の警報機のような音が入り混じる怖~い雰囲気のメロディーをバックに「登録された番号ですか?詐欺を疑ってください」や「お金の話が出たら電話を切ってください。詐欺です。家族や警察に相談してください」など詐欺電話への対応を促す斬新な着信音。

2024年、被害額が全国で700億円を超えるなど増加の一途をたどる特殊詐欺。
警察官をかたる詐欺電話は後を絶ちません。

4月には福岡で高齢女性が1200万円を、沖縄では5月に30代の女性が200万円をだまし取られました。

街で詐欺に遭いそうになったことはあるか聞いてみると、「『入間警察署の警察の者です』それを娘に言ったら、それも詐欺でしょって言われた。ええっ!て」「これこれ!これ初めてなの、私分かんないのよ。(Q.カンボジアからって)そう!出ないようにしてる。カンボジアって怖いでしょ」などの話が聞かれました。

そんな危機一髪、難を逃れた人たちに詐欺電話を撃退する着信音を聴いてもらうと、「圧迫感あるからいいんじゃないですか、啓発には」「面白いと思って逆に興味出ちゃったから。警戒心にはならないかな」「もうちょっと違う音にした方がいいよね。やっぱ怖いのは嫌です」といった声が聞かれました。

少し癖が強めな着信音を制作したのは、沖縄県警少年課の嶺井亮英警部です。

沖縄県警 少年課・嶺井亮英警部:
特殊詐欺などの入り口は携帯電話への着信。電話を取る前に“詐欺電話かもしれない”という意識を持たせるため、おどろおどろしい雰囲気になるように(制作した)。

県警の音楽隊に所属していた嶺井警部は、これまでも県警の音楽制作に携わり、今回、白羽の矢が立ったのです。

沖縄県警 少年課・嶺井亮英警部:
「公衆電話」「登録されていない番号」「外国からの番号」は特に警戒をしてもらいたいので、着信メロディーをきっかけ警戒心を持ってもらいたい。

この着信音は沖縄県警のホームページから誰でも無料でダウンロードできるということです。