暑い日が続いています。5日も高知市や四万十市などで最高気温が30℃を超える真夏日を記録。4日から5日にかけて高齢の女性1人が熱中症で搬送されました。そんな中、建設現場では最新技術を使って熱中症対策をしています。

田村 優介アナウンサー:
「交通誘導をする方が身に着けているこちらの腕時計。熱中症対策に役立っているんです」

炎天下の現場で作業することが多い建設会社・福留開発は2年前から現場監督の目が届かない場所で働く作業員にスマートウォッチをつけさせて体調を把握しています。装着すると作業員の心拍数を計測することができ、データはリアルタイムで2キロほど離れた現場事務所に送られます。現場のモニターには作業員のいる場所や心拍数に基づく体調が表示され、熱中症などによる体調不良を瞬時に把握することができます。

近年の猛暑により職場で熱中症になる人が増えています。厚生労働省によりますと去年は全国で1257人に上り統計を取り始めた2005年以降最も多くなっています。高知県では去年96人が熱中症で労働災害に認定されていて、この5年間で最多に。福留開発では気温や湿度などからはじき出される「暑さ指数」が「注意レベル」の「25」に達した段階で作業員が1時間に1回15分間の休憩をとるようにしています。

田村アナウンサー:
「午前10時なんですけれども外は雲一つなく強い日差しが照り付けています。ただこの移動式の休憩所に入りますと、中はエアコンが完備されていて涼しいです。いやぁ気持ちいい」

福留開発が導入した移動式のハウスは冷房が効いた部屋で休憩がとれるようになっています。そのほか直射日光から頭を守れる仕組みの椅子なども取り入れています。

福留開発 土木部 ICT推進室・田村 駿典 課長代理:
「現場に張り付いておかなければならないという機会が減りましたので、日中に事務作業をしながら現場の方も常に監視ができるという面ではかなり楽。今後もIoT機器を取り入れながらハード面とソフト面でも常にブラッシュアップをさせながら、できるだけ熱中症にかかる人が減っていくような体制を取り入れていきたい」

国は6月1日から事業者に対し熱中症対策の体制整備などを義務付けています。IT技術などを活用した熱中症の予防対策が今後広がりをみせそうです。

高知さんさんテレビ
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