供給不足や価格の高騰などで揺れる日本のコメ作りですが、世界の“お手本”という立場に変わりはないようです。4日、マレーシアの農業・食料安全保障大臣が越前町を訪れ、日本のコメ作りの現場を視察しました。
        
越前町を訪れたのは、マレーシアのダト・セリ・モハマド・ビン・サブ農業・食料安全保障相です。4日は有機米を栽培する井上高宏さんの田んぼを視察しました。
  
井上さんの会社では、3年前からマレーシア出身のワフィーさんが従業員として働いています。大臣は無人田植え機に乗り込んで、ITを活用した日本のスマート農業を体験しました。
  
越前町は11年前からマレーシアの留学生を受け入れていて、その縁で農業分野での交流も始まっています。その一環として、2025年度は在日マレーシア大使館が大臣の訪問を企画しました。
  
コメ農家の高齢化による担い手不足に加え、コメの価格高騰や不足に揺れる日本のコメ作り。実はマレーシアも同じ状況にあるといいます。マレーシアでは、農業従事者が減少傾向で、コメの自給率は約60%と、食料安全保障の観点から増産政策が進められています。
  
視察した大臣は「治水システムがすばらしい。この技術をマレーシアでも生かしていきたい」と話しました。越前町で日本のコメ作りの現場を目の当たりにしたマレーシアの大臣は、5日は東京で小泉農林水産相と面会する予定です。

福井テレビ
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