5キロ2000円前後の政府の“格安備蓄米”の販売が、都市部で始まりました。福井県内での販売はいつからになるのか、また県民の購買意欲はどうなのか、取材しました。
   
佐々木拓哉アナウンサー:
「こちらの店舗では、競争入札で放出された令和6年度産の備蓄米が並んでいます。きょう入荷したもので、価格は5キロ税込みで3240円です」
  
県内に11店舗を展開している県民生協の「ハーツ学園店」では、備蓄米の県産ハナエチゼン5キロを毎週20袋ほど入荷していますが、すぐに売り切れる状態が続いています。
   
一方で、5キロ2000円前後の“格安備蓄米”について中村文彦副店長は「現在は入荷が未定。ニーズはあるので一人でも多くの人に購入してもらえるよう店でも準備していきたい」と話します。
   
県民生協によりますと、生協は全国で一括して政府に随意契約を申請。福井県民生協には50トンが割り振られていて、これは5キロ入りで計算すると約8500袋になる見込みです。
   
一方、平和堂は、備蓄米の販売に関する情報を随時、店頭やホームページで公表しています。
   
宮川裕之記者:
「きのう出された第2報には販売時期は『今月中旬ごろ』と書かれています」
   
詳細は分かり次第、ホームページで発表するとし、販売価格は5キロで税抜き1980円を予定しています。
  
また、坂井市に本社を置くPLANTは2021年度産のコメ80トンを購入し「今月中には店頭に並べたい」としています。
  
全国に店舗を持つドン・キホーテとイオン系列の「そよら」は、県内の店舗への入荷はあるものの「時期や数量は未定」としています。
  
では、格安備蓄米を県民は買うのか、買わないのか…現時点の購入意欲について福井駅前でアンケート調査を実施しました。
  
51人に話を聞いたところ「買う」が16人、「買わない」が33人という結果に。(迷っている、が2人)
 
「買わない」理由としては、「家族や親せきに農家がいてコメに困っていない」「新しいコメを食べたい」との声が多く挙がりました。
  
こうした県民の声に地域経済の専門家はー
 
仁愛大学・南保勝特任教授:
「地域によって受け取り方が違うが、福井は高くてもよいもの選び満足度を維持していく感覚が強い」
 
販売店はー
 
ハーツ学園・中村文彦副店長:
「都会などに比べて全くコメがない状況は続いていない。高い銘柄米でも販売実績は好調なので、今あるコメをまずは安定供給することが大事」
 
農林水産省が6月2日に公表した、政府備蓄米を含むブレンド米の店頭価格は、全国最高価格は5キロあたり4480円、全国最低価格は2980円。一方の福井県は3000円から3680円で、平均よりもやや高めの価格帯に位置しています。
 
これは価格よりも品質を求める県民性の表れとも言えそうです。
 
実際に“格安”という響きに飛びつくというよりも、日頃から食べ慣れた“地元の米”を選ぶという声もありました。
 
5キロ2000円前後という“格安備蓄米”は、福井では入荷していない店舗も多いようですが、6月中旬から本格的に並び始める見通しです。

福井テレビ
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