カナダで大規模な山火事が発生し、数万人が避難を余儀なくされている。カナダ全土では、180カ所以上で火災が発生し、半数が制御不能となり警戒レベルは最高の5へ引き上げられている。2023年の史上最悪規模の山火事に匹敵するとされ、煙はアメリカにも到達している。
大規模山火事で非常事態宣言…数万人が避難
澄み切った青い空は、見る見るうちに黒い煙に覆われた。

カナダ・マニトバ州で撮影された山火事の映像では、激しく立ち上る煙が至る所で確認できる。
カナダでは今大規模な山火事によって、数万人が避難を余儀なくされるなど、深刻な事態に陥っている。
大規模な山火事が発生したのは前週。カナダ中部にあるマニトバ州と、サスカチュワン州は、相次ぐ山火災を受け、5月29日に非常事態を宣言した。非常事態宣言を受けマニトバ州では、住民1万7000人に避難が命じられた。また隣のサスカチュワン州でも、数千人が避難を余儀なくされている。

カナダの森林火災対策当局によると、現在カナダ全土180カ所以上で火災が発生し、その半数が「制御できない状態にある」としている。
カナダの森林火災の警戒レベルは5段階あり、最も深刻な「5」に引き上げられている。当局は消火活動に当たっているが、火の勢いは収まらず現在も延焼中だ。
続く延焼に…国際的な支援も要請 煙はアメリカにも到達
カナダで発生した大規模な山火事は、今回が初めてではない。

カナダの山火事は毎年この時期に発生し、ロイター通信によると2023年には、猛暑などの影響で焼失面積が約13万㎢を超え、史上最悪を記録した。これは、東京ドーム約278万個分の広さだ。

今回の山火事は、それに匹敵するとも言われている。今後被害がさらに拡大する恐れがあり、当局は国際的な支援も要請している。
この山火事による煙はアメリカにも到達し、一部の州で空が霞むなどの影響が出ている。
(「イット!」6月2日放送より)