山形の初夏を象徴する果物・サクランボの、県の作柄調査の結果が5月28日に公表された。2024年が不作だっただけに期待の大きい2025年だが、結果の公表が始まって以来2度目の最低評価「少ない」となった。

山形の初夏の味覚・サクランボ
山形の初夏の味覚・サクランボ
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天候の影響で実のつき具合・収量とも平年以下

サクランボ作柄調査は5月23日に、村山・置賜地域の48の園地で行われた。

28日に公表された結果によると、実のつき具合を示す「着果数」は1.3個で、平年の1.8個、2024年の1.6個を下回る結果となった。

県のサクランボ作柄調査は5月23日に行われ、28日に結果が公表された
県のサクランボ作柄調査は5月23日に行われ、28日に結果が公表された

県によると、開花の時期に強風や雨が多く、ハチの活動が鈍くなり受粉がうまく進まなかった園地が多かったことなどを要因として挙げている。

また、2024年に大量に発生した実が2つに分かれる双子果(ふたごか)については、平年より多いものの2024年よりは少ないという。

実が2つに分かれた双子果は贈答用にはならず、地元で消費するしかない
実が2つに分かれた双子果は贈答用にはならず、地元で消費するしかない

予想される収穫量は9100トン~1万200トンで、不作だった2024年の106%~119%が見込まれるが、平年と比べると72%~80%となる。

予想収穫量は不作だった2024年よりはましだが、平年の7~8割程度の見込み
予想収穫量は不作だった2024年よりはましだが、平年の7~8割程度の見込み

作柄は「少ない」との見通しで、公表を始めた2006年以来、2度目の最低評価となる。

出荷に向け、県は適切な間引き作業や高温対策・収穫に適した時期などを生産者へ指導していくとしている。

これから色づいていくサクランボの実
これから色づいていくサクランボの実

全国のお客さまへ「1粒でも多く届けたい」

山形県農林水産部・小泉篤次長:
予想収穫量に幅を持たせた中でも、より多く実らせるような努力をしていく。全国各地で期待して待っている消費者もいると思うので、1粒でも多く届けられるように頑張っていきたい。

作柄調査の結果を報告した山形県農林水産部・小泉篤次長
作柄調査の結果を報告した山形県農林水産部・小泉篤次長

収穫の最盛期は佐藤錦が6月17日から、紅秀峰は6月25日からとなる見込み。

またデビュー3年目となるやまがた紅王の収穫は、6月22日から最盛期を迎える見込み。

サクランボの品種により収穫の最盛期は異なるが、露地もののは6月が最盛期
サクランボの品種により収穫の最盛期は異なるが、露地もののは6月が最盛期

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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