福岡県北九州市は、国が全国の自治体に要請した下水道管の特別重点調査として、ドローンによる新技術を導入した調査に着手しました。
◆記者リポート
「今回使われるのがこちらのドローン。20センチ四方で、重さは250g程なんですが、検査がかなり効率化すると言われています」
調査は、北九州市小倉北区の地下7メートル、直径約2.7メートルの下水道管を対象に行われました。
マンホールから一定の深さまでドローンを降ろし、その後はオペレーターがモニターを見ながら操縦して延長100メートルの区間で下水道管の内部を撮影しました。
市は、この映像を持ち帰って解析し、ひび割れや腐食などの異常がないか確認します。
今回の調査は、埼玉県で起きた下水道管の破損による陥没事故を受けて国が要請したもので、北九州市内には、対象となる直径2メートル以上、設置後30年の下水道管が約54キロあります。
これまでの人による目視調査は、水量が多い箇所や硫化水素が発生する箇所の確認が困難でしたが、ドローンの導入で安全で効率的な調査が可能になりました。
◆北九州市 下水道保全課 松本浩一 課長
「今後、加速度的に50年以上経過する管が増えてきます。今後、ドローンや新技術を本格的に導入し、より一層、効率的に進めていきたい」
市は、ドローンと目視を併用して調査を進め、異常が見つかった場合には速やかに補修を行うとしています。