増加する特殊詐欺の被害を防止しようと、島根県警と県内の地銀2行が28日に協定を結び、事件に使われた口座のスムーズな情報共有などをすることになりました。

島根県警察本部・丸山直紀本部長:
今回のこの両行のご理解を得たうえで、情報協定等を内容とする協定を結べたこと、これは大変我々としても心強い。

島根県警と特殊詐欺防止で協定を結んだのは、山陰合同銀行と島根銀行で、県警察本部で協定の締結式が行われました。

特殊詐欺事件が発生した場合、これまでは警察が捜査の度に銀行に書面を提出し協力を求めていましたが、協定によって今後はこの手続きが簡略化され、事件に利用された口座の情報、現金の引き出し日時や場所などの情報をよりスムーズに共有するとしています。

島根県警刑事部組織犯罪対策課・藤田浩二次長:
非常にスピード感を持って犯人の検挙などに結びつくと思っています。

こうした協定は全国各地の警察でも進められていますが、島根県警は今回、独自の取り組みとして、電話をかけながらATMを操作する人への声かけも連携して実施することにしています。

山陰合同銀行金融犯罪対策グループ・宮廻光則グループ長:
銀行が言っても、お客様がなかなか詐欺だと信じて頂けないケースも多々ありますので、そういった面でも警察の協力を全面的に得たいと思っています。

島根県内での特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害は、4月末の時点で合わせて3億7000万円を超える深刻な状況が続いていて、県警は県内の他の金融機関との連携も強化していきたいとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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