２０２５年３月に行われた全国大会で鹿児島県勢初の優勝を果たした樟南高校女子剣道部。
インターハイ出場をかけた鹿児島県高校総体を前にチームの練習の様子と、少女剣士たちの素顔を取材しました。
道場に響く、竹刀の当たる音と大きな声。
気迫に満ちた様子で練習に励むのは、樟南高校女子剣道部です。
２０２５年３月に、愛知県で行われた全国高校選抜大会で、鹿児島県勢初の優勝を果たしました。
チームの武器は「打突力」。
こちらは鍔迫り合いの状態から後ろに下がりながら繰り出す「引き技」の練習です。
連続して行うことで、瞬時に体勢を整え正確に打突を決められるよう体幹を鍛えます。
指導するのは、就任２１年目の猪俣征子監督。
樟南高校のＯＧで、この春、初めてチームを日本一に導きました。
樟南高校女子剣道部・猪俣征子監督
「しっかりと声を出して、体の入り、打ちの強さ、そういうところを気をつけてやるように。いいですか？」
全国の頂点に立った選手たち。
その強さの秘密は．．．道場の壁にあるこのボードにあります。
Q.これは何ですか？
樟南高校女子剣道部・里心乃花主将
「個人の課題や、やらなければいけないことをまとめたボード」
部員それぞれの課題が書かれています。
試合や遠征の後など、課題が変わるたびに書き換え、自分と向き合っています。
里主将
「（剣道は）０コンマ１秒の差、瞬間の戦いなので、一瞬でも遅れると負けてしまう。強い相手にも負けないために、自分たちの悪いところやくせを直している」
練習以外の時間も一緒にいることが多い彼女たち。
里主将
「みんな自分のお父さんに顔が似ている。だから（お互いを）お父さんの名前で呼んだりとか」
二渡紀香選手
「（里主将は）たかひろさんとか。（杉田陽選手は）かずゆき（さん）です」
末益麻央選手
「（私は）まさのりです」
里主将
「冗談を言い合えて、でも普段と稽古で区別つけられている。いい関係だと思う」
抜群のチームワークに加え、オンとオフの切り替えをしっかりとできることも彼女たちの大きな武器です。
日本一になった後も個々の技に磨きをかけ、全国の舞台をかけ県予選に挑みます。
里主将
「（全国選抜大会抜で優勝したことで）周りからの目も違うと思うので、そこにプレッシャーを感じるのではなく、日本一になったことを誇りに思って、自分たちのできる精一杯の力を出して（支えてくれた人たちに）感謝しながら試合をしたい」
剣道部全員
「頑張るぞ！おー！」
インターハイ鹿児島県予選の剣道競技は５月２９日と３０日に行われ、インターハイの出場校が決まります。
