全国だけでなく新潟県内でも患者数が増えている『百日咳』、新型コロナウイルスと同じ5類感染症に分類されていて、激しい咳が長く続き、重症化するとおう吐や肋骨を折ることもあるという。注意点を医師に聞いた。
激しい咳続く“百日咳” 重症化すると…
「いま注意した方が良い感染症としては、強い咳を起こす百日咳」
こう話すのは、新潟市中央区にあるこばやし内科クリニックの小林義昭院長だ。

百日咳は風邪のような症状で始まり、その後激しい咳が長く続く感染症で、重症化すると、おう吐や肋骨を折るケースがあるほか、乳児が感染した場合はまれに命の危険も…。

「咳をしていて、コンコン・ヒューという感じの強さ。吐きそうなくらい強い咳をする。だいたい3カ月くらい、何もしなければその症状が続くという意味合い」
患者数は去年の19倍…ワクチンなどで予防を!
新潟県内の届出数は2024年1年間で127件だったが、2025年は現時点ですでに57件となっていて、2024年の同じ時期と比べると14倍。全国でも19倍に上っている。

このクリニックでも、2024年11月以降、患者数が増えているという。
「当院のデータを見ると、10代~50代までそれぞれ発症しているが、特に30代が多い。ここが増えている理由は、皆さん小さい頃に百日咳のワクチンを打っているが、大人になるとその効力が下がってきて、それでかかりやすいんだと思う。予防としては、百日咳ワクチンを打つ」

そのほか、手洗い・うがいなどの基本的な対策が有効だと小林院長は話す。
百日咳は、咳やくしゃみなどの飛沫によって感染してしまうため、小林院長は「症状が見られた場合は病院で検査をしてほしい」と呼びかけた上で「症状が出てすぐに検査しても陽性と出ない時があるので、2週間後以降の検査が望ましい」としている。
(NST新潟総合テレビ)