紫外線が強い季節となり、UV対策メガネが注目されている。裏面の反射を防ぐ「UVダブルカットレンズ」は、売上が2024年の1.7倍に伸び、一体型で色が変わるタイプも人気だ。専門家は、目の日焼けは充血や結膜炎、白目のシミなどの障害を招くため、子どもを含め早期に備える必要があるとしている。

サングラスの売上が前年比2.5倍に

紫外線が強い季節になったが、その紫外線、実は非常に強いレベル以上を観測する日がこの30年あまりで倍増している。

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ついつい忘れがちな「目の日焼け対策」だが、サングラスはちょっと恥ずかしいという方にもおすすめのアイテムも登場している。

東京・武蔵野市のメガネ専門店「JINS」を訪ねると、並べられていたのは100種類以上のカラフルなサングラスだ。

JINS・本田絢乃さん:
サングラスの需要は、年々高まっていると感じます。3月〜4月の前年比の売り上げが、2.5倍となりました。年々猛暑の影響ですとか、そういうことが考えられるかと思います。

この日もサングラスを求め、試着するお客さんがいた。

30代:
サングラスが欲しくて買いにきました。紫外線カットのレンズが入っているサングラスだったり、メガネにするというふうにして、(目の紫外線対策)気をつけています。

日差しが強い日も増え、街を歩けばサングラスをかけている方を見かける事もある。

30代:
みんな付けてるけど自分は似合わないなとか、なんか付けるとちょっと恥ずかしいというか。

30代:
なんかすごいあいつイキッてんな、みたいになったら嫌だなと思って、あんまというか(サングラス)かけたことないです。

色つきのサングラスに抵抗がある方も少なくない。しかし、ここで意外な事実がある。サングラスの色の濃さがカットしているのは、目に見える光の明るさやまぶしさであって紫外線ではない。

杏林大学の山田教授に話を聞いた。

杏林大学医学部・山田昌和教授:
紫外線そのものは見えないんです。眩しさとは直接関係がないということです。色が濃いサングラスだから、UVカットになってるとは限りません。

つまり、レンズがUVカット仕様になっていれば、透明のメガネでも紫外線対策を十分に行える。そして、さらに紫外線カットを強化できるとして今注目されているのが「UVダブルカットレンズ」だ。

紫外線を直接浴びると紫外線障害のリスク

紫外線は、反射しあらゆる方向から入ってくる。後ろから入ってきた紫外線がレンズに反射して目に入らないよう裏面もUVカットされているレンズだ。より紫外線から目を守る効果が高いということで、売り上げは2024年の1.7倍だ。

杏林大学医学部・山田昌和教授:
目に関しては、こうした生きた細胞が剥き出しになっています。ですから、紫外線を直接浴びてしまうことで、(紫外線)障害が出やすいことになる。

山田教授によると目が日焼けすると、「充血」「頭痛」「涙が出る」などの症状が出る。さらにひどくなると「結膜炎」になったり、皮膚に出来るのと同じように白目に「シミ」が出来るなど「紫外線障害」を引き起こすこともある。

目の日焼けによるダメージは蓄積されていくということで、日頃からの注意が必要だという。

そして今、最も人気を集めているのがサングラスと透明メガネが一体型になったタイプだ。こちらのUVカットの透明レンズは、屋外など光の強い場所だとレンズに色が付きサングラスとなり、明るさやまぶしさもカットしてくれる。

実際に外で着用してみると、数秒ほどであっという間に透明なレンズからグレーの色に変わった。付け替える必要もなく便利だ。

山田教授によると、目の紫外線の対策は子どもの頃から必要だという。「眼鏡市場こどもサングラス 3300円」など、子ども用のUVカットサングラスも販売されている。こちらも親世代の要望を受けて、クリアレンズのものもある。

UVカットレンズを着用する目の紫外線対策は、帽子より効果が4倍になる。紫外線というと肌のことを気にしてしまうが、目のケアも大切だ。
(「イット!」5月23日放送より)

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