大阪市・中央区で20日、メンズコンセプトカフェ5店舗を運営する男ら9人が、風俗営業の許可を取らずに男性店員に接客させた疑いで逮捕された。店のメニューには、165万円するドリンクもあった。専門家は、ホスト規制の影響で悪質店が増えていると指摘している。
大阪メンコン無許可接待で9人逮捕
大阪市・中央区で20日、メンズコンセプトカフェ、いわゆるメンコンの経営者らが摘発された。

取材班:
大阪府警の捜査員が、メンズコンカフェの中から段ボールを持って出てきました。
20日、メンズコンセプトカフェの経営者、大田正人容疑者(41)ら9人が風営法違反の疑いで逮捕された。大田容疑者らは大阪・ミナミにあるコンセプトカフェ5店舗で、風俗営業の許可なく男性従業員に客への接待行為をさせた疑いが持たれている。

ルールを守って営業する店では、どんな営業をしているのか取材した。
通称・メンコンと呼ばれるメンズコンセプトカフェは、執事や王子様などのテーマに基づいてコスプレなどをして接客をしている。
執事喫茶シスメアパルス・さこ店長:
お話する程度、プライベートの連絡は一切取らないとか、必要以上に距離感をつめないですね。
店舗のメニュー表には165万円のドリンクも
若い女性の間で人気がある一方、本来メンコンはカフェであるはずだ。しかし、業界にある異変を感じていた。

執事喫茶シスメアパルス・さこ店長:
ボーイズバー・ホストクラブに近しい業態のお店が増えてきたんじゃないのかな。
近年、ホストクラブに対しては金銭トラブルの増加などにより警察が警戒を強化している。それを背景に、このところ悪質メンコンが増えているという。
街の声:
(自主規制などで)売り掛けも色恋も禁止になったじゃないですか、ホストって。でもメンコンは当たり前にある。メンコンの方が治安は悪くなってきている。

今回、摘発を受けた店舗のメニュー表にあったのは、165万円もするドリンクだ。通常の飲食店と変わらないはずのメンコンが、一部で更に悪質化することに、専門家はこう警鐘を鳴らしている。
立命館大学産業社会学部・武岡暢准教授:
(コンカフェとかメンコンは)響きが柔らかかったりとか、キャバクラとかホストクラブとかに比べるとちょっとオブラートに包んでるので、働く人を集めやすい。ホストクラブの営業に対する規制が変化することによって、一部分はホストクラブ以外のところに流れていくんじゃないか。
(「イット!」5月23日放送より)