■大分トリニータの「ニータン」とは?

大分県民に愛されているJリーグクラブ「大分トリニータ」。

そのトリニータに2008年に誕生したのが、みなさんご存知、
マスコットキャラクターのニータンである。

可愛らしい表情に、まるまるとした愛くるしいフォルム。
一歩一歩、確実に前へ進む「亀」をモチーフとしたキャラクターだ。

■人気上々のニータン

その可愛さは瞬く間に話題となり、一昨年まで続いていたJリーグマスコット総選挙の中では毎年上位にランクインしていた人気ぶりである。

そんなニータンだが、一時期ある光景がサッカー界で話題となった。
それがこちら・・・


■愛されキャラ・ニータンの異様な光景とは

スタジアムにひしめく大量のもふもふ。

熱狂する人々の横で大量のぬいぐるみたちが鎮座するという、なんとも異様なこの光景。


■大分県民も知らなかった

果たしてこれは一体何のか。大分県民はこの光景を知っているのか。

街の人に聞いてみたところ、
どうやら街の人もニータンの存在は知っていても、
こんな光景は見たことないとのこと・・・

■昔ながらのファンで知る人が・・・いた

県民にはあまり浸透していないのか・・・と思っていたその時
なんとトリニータサポーター歴20年以上の方を発見!
その方に聞いてみると、どうやらサポーターたちの間では当たり前となっているこの光景。

調べてみるとこのぬいぐるみ「圧倒的ニータン」という愛称で
サポーター達に親しまれているようだ。

しかしなぜぬいぐるみたちがサッカーの試合をスタジアムに見に来ているのか。


■圧倒的ニータン誕生のきっかけ

ということで大分トリニータを運営する大分フットボールクラブへ。

◇大分トリニータ広報 松本さん
「2021年にクラブが行った、クラウドファンディングの返礼品として登場しました。マスコット総選挙で上位になったりと大人気のニータンですが、もっと可愛さを伝えられるグッズがあればいいなと思い、大きなサイズで届けられないかと社員でアイデアを出しました」

とのことである。


■実際のサイズは?

より本物に近づけようと、作られたニータンはお座りした状態で高さ80cmと、人間でいう2歳前後ほどの大きさ。

その重さはなんと5キロとしっかりと重い。

そんな圧倒的ニータンだが、スタジアムに連れて一緒に試合を観戦するというこの光景は運営側も想定外だったようだ。

■なんと圧倒的ニータンの持ち主に取材できることに!

圧倒的ニータンたちがスタジアムに鎮座する光景は、一時期サッカー界で話題となった。

この異彩を放つ光景を作り出しているのは一体誰なのか。
そしてどんな人が圧倒的ニータンを所有しているのだろうか。

ということで我々はその所有者たちに密着取材をすることに。


■とその前に・・・

2021年よりクラウドファンディング限定で登場した圧倒的ニータンだが、
当時のホームページを見てみると、
5万円の支援額の返礼品とぬいぐるみにしては少しお高め。

しかし想定以上の反応を得たそうだ。

■なんと海外進出!?

その後も圧倒的ニータンブームは続き、翌年2022年に行ったクラウドファンディング第4弾でも圧倒的ニータンが再登場。

クラウドファンディングが終了した2023年末までに生み出されたニータンの数は実に760体に達しているという。

県内・県外のみならず海を超えて海外までも。圧倒的ニータンは世界にもはびこっている。


■こんな関連商品まで

さらには雨の日でも大丈夫な圧倒的ニータン用のレインポンチョまで返礼品として登場。

関連グッズまであるとは相当な人気ぶりである。


■ついに、圧倒的ニータンの1日に密着スタート

時刻は試合開始6時間前の、朝8時30分。

圧倒的ニータンの持ち主を探すためドーム周辺をうろついていると、多くの人がある場所にカメラをむけていた。
一体この先になにがあるのか・・・


■圧倒的ニータンの持ち主の楽しみ方とは

すると今度は圧倒的ニータンを持った人の姿を発見。

移動手段はどうやらカートのようだ。
あつかましく後を追ってみると、目の前に現れたのは大量の圧倒的ニータン。

どうやらこの場所、圧倒的ニータンの持ち主が集う場所のようだ。

そしてそのニータンたちをよく見てみると、一体一体に名前がついている。


■通称「保護者」その姿を追った

トリサポ歴10年以上のももさんは、
全国のアウェイ戦に圧倒的ニータンを連れていっているのだという。

ニータン用の服は手編み、そして名刺も作るそう。その愛は深い。

他のサポーターも同様の動きをしているのだとか。それだけではない。

北海道や沖縄など、試合以外の旅行にも一緒に連れて行き、まるで家族のようにニータンと過ごしているのだ。

別の持ち主にも話を聞いてみると、
圧倒的ニータンの持ち主は通称「保護者」というのだそう。

圧倒的ニータンを我が子同然のように愛情深く扱う持ち主改め「保護者」たち。

この集いの場もチームの垣根を超えて色んなサポーターと交流できればと保護者たちが自発的に始めたものだという。

■誇らしきパイオニア・ニータン

他のチームのサポーターはどう思っているのだろうか。

◇熊本から来たサッカーファン
「アウェーの試合や、DAZNでも映っているのを見ていた。いい雰囲気だと思うので、熊本もマネしたい」

他のチームのマスコットキャラクターもぬいぐるみが存在するが、
試合会場に持ち込んで一緒に応援するというスタイルを先駆けて始めたのは圧倒的ニータンだとか。


■異様な応援スタイルを作り出す「保護者」たち

試合開始3時間前、圧倒的ニータンたちの大移動が始まった。

一緒には入場できないため、一足早くスタッフに預けられるニータン。

入場が始まると、うちの子を迎えにきた保護者たち。

■ぬいぐるみなのに・・・!?

そしてある一部の場所に自分のニータンを次々と並べていっている。

実はこのエリア、圧倒的ニータンと、ニータンの先輩マスコットキャラクター・リッジー専用席なのである。

ちなみに、圧倒的ニータン・リッジーにも専用のシーズンパスが存在している。

ホームでもアウェイでもニータンと一緒に観戦する場合、保護者たちは別に入場料を支払っているのだ。


■この日集まったのは

こうしてあのもふもふな光景が完成。

ちなみにこの日集まったニータン&リッジーの数は脅威の38体だった。


■試合後は

試合が終わっても保護者たちの1日はまだ終わらない。

道路の側に圧倒的ニータンたちを並べて、みんなで選手をお見送りをする。

最初は少ない人数で始まったそうだが、だんだん人が増えていき、トリニータを盛り上げたいという気持ちが保護者の活動の源に。

圧倒的ニータンへの愛が深いのは、トリニータへの愛が深いから。

こうして保護者たちの長い長い1日が終わった。


■なんとこんなサイズのニータンも!

ところで、サイズがかなり大きい圧倒的ニータンだが実は・・・
もーっと大きいニータンがいる!!その名も・・・「メガニータン」!

実はこの日、会場にも来ていたメガニータン。


大人1人では運び出せないほどの大きさだというそのサイズは、身長は座った状態で驚きの150cm、その重さはなんと20kg!

このメガニータンもクラウドファンディングの返礼品。

支援額は圧倒的ニータンの10倍ほどのようだが、さすがに世の中には7体しかないという。


■今後は・・・

一体なぜこんな大きなものを作ったのかというと、圧倒的ニータンのあまりの反響から、それ以上にもっと存在感があるおもしろいものを作ろうと関係者で話し合ったのだそう。

では、メガニータンよりもさらにサイズの大きい「テラニータン」を作る可能性も・・・?

トリサポのみなさん、もしかしたらもしかするとあるかもしれません。

テレビ大分
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