自然の美しさや奥深さを日本人ならではの感覚で表現する盆栽。
今や海外でも注目の“和”の世界観を楽しめる展示会が、23日から鹿児島市で始まりました。
和と書かれた書の前には鉢からこぼれんばかりのゴヨウマツ。
山奥の岩場に生えるマツが自らの重さで垂れるような自然の姿が表現されています。
鹿児島市の園芸店で23日から始まった展示会は、県内各地の愛好家でつくる「鹿児島小品盆栽会」が盆栽の魅力や楽しさを知ってもらうために開きました。
大城哲也記者
「毎年、夏と秋に開かれる展示会ですが、今の時期は色鮮やかな季節の花が添えられた盆栽が特徴だということです」
会場にはメンバー10人が丹精込めて育てた13点の盆栽が展示されています。
作品の中心は高さ約20センチの小品盆栽と呼ばれるものです。
こちらの作品は、新緑の鮮やかさに加えて“実もの”を使って初夏の野山を表現しました。
メンバー・吉永勝さん
「里山の田舎の野原を想定し飾っている。あでやかさを出すため、実もの・花ものを取り入れて季節感を出している
盆栽会によりますと、日本人特有の美的感覚などにひかれ、若い女性や外国人からの注目も高まっているといいます。
盆栽会のメンバー
「こういう三角形になるように作るのが盆栽の基本。一番、木が安定する。盆栽として。安定するように見える形が三角形」
会場では作品とは別に盆栽の販売も行われ、値段は200円から8000円程度と様々ですが、1000円前後のものが売れ筋だということです。
盆栽を始めて5年ほどのこちらの男性。
育て方や手入れの方法を盆栽会のメンバーに熱心に聞いていました。
訪れた愛好家
「やはり変化がある。小さいながらも。そこに世界観を感じるし、触れると日々育っているというか変化しているのも楽しい」
鹿児島小品盆栽会・山中八郎会長
「見るだけでもいいので、会場へ来てもらい盆栽の奥義を知ってもらえれば、楽しみも出てくるのではないかと思う」
この展示会は5月27日まで開かれています。