岩国市の市民団体はきょう、独自に行っているアメリカ軍岩国基地に隣接する池の水質検査で、去年10月に続き先月末の調査でも、国の暫定基準を超える「有機フッ素化合物」が検出されたと発表しました。

この水質調査は、岩国市の市民団体、「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」が独自に採取した水を、東京の「農民運動全国連合会分析センター」に依頼したもので、今回が2回目です。

市民団体によりますと、先月30日に、岩国基地北側の池で採取した水を調べたところ、国の暫定基準値となる1リットル当たり50ナノグラムを上回る、64.7ナノグラムの有機フッ素化合物が検出されたということです。

前回の去年10月の調査では、同じ場所から175.6ナノグラムが検出されていました。

有機フッ素化合物は、発がん性が指摘されていて、かつてアメリカ軍岩国基地では泡消火剤やエンジンの洗浄剤として使用されていました。

【瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク・久米慶典事務局長】
「岩国基地の遊水池に隣接する(岩国)市管理の池で、2回続けて国の定める暫定値を超えるPFOS,PFOAが検出されたということは重大なことだと思います」

市民団体は、今後半年おきに同じ池で水質調査をするほか、6月には岩国市と山口県に対し、汚染元の特定も含め広範囲での調査を求めていきたいとしています。

テレビ新広島
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