新潟県佐渡市の加茂湖付近で前方後円墳の可能性のあるものが発見された。専門家は「東北地方への勢力拡大を図った大和政権が佐渡を拠点にしていた可能性がある」と話している。

佐渡で“前方後円墳”見つかる!?

5月13日、新潟県と佐渡市に対し、前方後円墳とみられる丘陵について説明した文化財保存新潟県協議会。

佐渡市
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国土地理院の標高データを解析したところ、佐渡市の加茂湖周辺に、前方後円墳が存在する可能性が浮上したのだ。

そこで測量など現地調査を重ね、大和時代前期・4世紀ごろの前方後円墳とみられるものが2基見つかったという。

確定すれば、佐渡市では初めての前方後円墳となる。

大和政権“勢力拡大の拠点”か…

前方後円墳の周りを囲んだと思われる幅3mほどの堀も確認されたと話す新潟大学の橋本博文名誉教授。

「大和政権の東北への伸張を図る上での前進基地がここにあった可能性が高まるのではないかと考えている」

前方後円墳が2基確認されれば、2代にわたって、その土地で権力が継承されたことを示す可能性もあるという。

一方、この日、現地を視察した県文化課埋蔵文化財係の沢田敦専門調査員は「そういうマウンド(丘)があることは、はっきり見させていただいいた。当然、可能性は高いと思うので、それをこれからしっかり確認していく必要がある」と話した。

県は、複数の有識者から意見を聞くなど、佐渡市とともに慎重に確認していく考えだ。

(NST新潟総合テレビ)

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