5月15日は昭和初期に政党政治が終わり、戦争に突き進むきっかけとなった五・一五事件の日です。凶弾に倒れた岡山出身の元総理大臣、犬養毅をしのぶ墓前祭が開かれました。

民主主義が発展した大正から昭和に政党を率いた犬養毅。岡山出身者として初めて総理大臣を務めました。

しかし1932年5月15日、海軍青年将校に襲われて凶弾に倒れます。命を落とす直前に「話せばわかる」という言葉を残し、最後まで対話を重視する姿勢を見せました。

出身地の岡山市北区川入では、犬養木堂と呼ばれて親しまれ、墓前祭には地元の人など約30人が参列しました。近くの吉備小学校からも児童を代表して6年生2人が献花などを行いました。

(献花した小学生は…)
「犬養さんは日本のために首相として尽くしたとして偉大な人。地元出身で誇らしい。そのような人になりたいと心を込めてお供えした」

(川入町内会 岸本祥一会長)
「暴力ではなく、対話を重視するという(犬養)木堂先生が残した言葉を後世にも引き継いでいかなくてはならない」

事件の後、軍人が政治に干渉して戦争に突き進んだ日本。戦後80年の今年。日本の分水嶺となった事件を通して平和のあり方を考える1日となりました。

岡山放送
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