米の高騰を受け、190円の“パン詰め放題”が人気を集め、中には主食をパンに切り替えたという人も。
JA全農山形がパンの値段と比較して「米は高くない」と訴える広告には批判が殺到し、削除されることになった。
米高騰でパン詰め放題に大行列
米の高騰をある工夫で乗り切ろうと、多くの人たちが集まっている現場を取材した。

その行列ができていたのは、東京・板橋区の住宅街にある「富士食品」。皆さんのお目当ては、毎日午後2時から開催されている、超お得な“パンの詰め放題”だ。お値段は、なんと190円。
店員:
14点です。
詰め放題に来た客:
(目標まで)惜しかった…!
行列の中には、米の高騰で主食をパンに変えたという人もいた。
詰め放題に来た客:
安い米を入手するのも難しいので、ほぼ毎日(パン)。

18週ぶりに値下がりしたとはいえ、4月28日〜5月4日のスーパー販売の米平均価格は5kgあたり4214円と、依然高値。そんな中、13日JA全中が会見を行った。
JA全中の会見:
備蓄米が出回りつつあるので、店頭の小売価格の上がり幅は、縮小傾向から下落したとの発表もあるので、効果が表れ始めている。
JA全農山形の広告に批判殺到
一方、JA全農山形を巡って、4月までJR山形駅に設置していた広告の文言が物議を醸している。

そこには「お茶碗1杯の(米)価格は約39円。菓子パン約231円。それでもお米は高いと感じますか?どうか、知ってください」という言葉があった。
この広告に、SNSでは「コメは高すぎて買える値段ではない」など、批判の声が相次いだ。
ホームページに掲載していた画像を13日に見ると、すでに削除されていた。
JA全農山形の担当者は、「適正価格について考えるきっかけになってほしいという思いを込めた」と説明した上で「意図が伝わっていない部分があったため、画像を削除した」と答えた。

そんな米の高騰が続く中、東京・板橋区の店で行われていた「パンの詰め放題チャレンジ」。
店員:
14…15…16…17個。
詰め放題に来た客:
袋から出したらびっくり。結構入っていた。嬉しい。1個10円ぐらい。
節約のため、主食をパンに変えたというある夫婦は、詰め放題はこの日で6回目だという。パン大量ゲットに向けて、ある秘策があった。
詰め放題に来た夫婦:
袋に食パンで壁を作って、そこに重ねていく。
チャレンジがスタートするとーー。
詰め放題に来た夫婦:
もう限界かな…。

詰め放題に来た夫婦:
前後まだいける!
詰め放題に来た夫婦:
もう食パンがないよ…。
そして結果はーー。
詰め放題に来た夫婦:
17!目標に1個足りず。でも大満足。十分です。1週間190円で朝ご飯を食べられるなんて。

大量のパンをゲットした夫婦は、帰宅後すぐに戦利品を冷凍庫に入れ、「備蓄パン」として保存していた。
米の高騰が私たちの食卓を変えようとしている。
(「イット!」5月13日放送より)