自民党の小渕優子組織運動本部長は11日、沖縄県那覇市で党の沖縄県連の会合に出席し、自民党の西田昌司参院議員の「ひめゆりの塔」を巡る不適切な発言について、「大変配慮を欠いたものであり、認識不足な発言であり、関係者、沖縄県民の心を深く傷つけるというものであったと言わざるを得ない」と述べた。
その上で、「西田議員本人は、反省して発言を撤回し、おわびをしている」と指摘し「本人には、これからも沖縄に足を運び、理解を深め、沖縄振興に汗をかいてほしい」と述べた。
また、会合で島袋大・党沖縄県連会長は、「不適切な発言で、われわれ沖縄県民は非常に心の痛い日が続いている」とした上で、「西田議員は、もう少し沖縄に寄り添って、沖縄の現状をしっかりと目で見て、耳で聞いて、確かめることが大事だ」と苦言を呈した。
さらに、会合後、島袋氏は記者団に対し「沖縄の地上戦を経験した沖縄にとって、ひめゆりの塔を含めて地上戦が起きた状況を軽んじて発言されるのは許しがたいことだと、私は強く申し入れた」と述べた。
西田議員は5月3日、那覇市の講演で「ひめゆりの塔」での沖縄戦に関する記述について、「歴史の書き換えだ」などと発言し、その後も撤回する意思はないとしていた。
しかし、西田議員は9日に会見を開き、自らの発言について「非常に不適切だった」と謝罪し、発言を撤回した。