1月19日、フランス・パリの通りにあふれた大勢の人々。

踊る人や仮装した人の姿もある。しかし、祭りではない。


「若者は苦労を、高齢者は貧困。そんな社会いらない!」と叫んでいる。

記者:
パリ市内では改革案に反対する人たちが集まり、大規模な抗議活動を行っています。

フランス政府は年金の改革案を発表。

支給開始を実質的な定年退職に当たる現在の62歳から、64歳に段階的に引き上げるというもの。

世論調査では、7割あまりの人が改革案に不公平さを感じている。

鉄道会社職員(45歳男性):
社会的に大きな負担ですし、64歳まで働くとなると、みんな疲れ果ててしまいます。

アーティスト(33歳女性):
年金改革は必要ですが、もっと国民全体を考えた方法をとるべきです。

パリの街を埋め尽くした人たち。フランス全土では、どれほどの人が抗議活動に参加したのかというと、その数、約112万人。

一部のデモ参加者が、花火やごみ箱を投げつけるなどして警察と衝突。

催涙ガスで鎮圧される場面もあった。

また、デモと同時に大規模なストライキも実施されている。
地下鉄の入り口は封鎖され、列車は運休になった。ストは今後も断続的に行われる見通し。
(「イット!」1月20日放送)