江戸時代、島根県西部で盛んに作られ、印籠やたばこ入れなどに取り付けて使われた「石見根付」の展覧会が益田市で開かれています。
たてよこ4センチほどの「石見根付」。
クジラの歯に蓮の葉と亀が細かく彫りこまれています。
益田市のグラントワで開かれているコレクション展「技と美・石見根付の世界」。
根付は江戸時代、薬を入れる印籠やたばこ入れなどを着物の帯につけるため使われた留め具で、江津など島根県西部で盛んに作られ、特に「石見根付」と呼ばれています。
会場には石見美術館の所蔵品のほか、江津市の教育研究家・故七田眞さんから市に寄贈されたコレクションなどから38点が展示されています。
動物の牙や硬い木材などの素材に、ネズミやカエルといった身近な生き物などの精密な彫刻が施された根付は、美術品としても国内外から高い評価を受けているということです。
また会場には、江津市の彫刻家が製作した「おろち」など、現代の彫刻家が制作した根付も展示されています。
このコレクション展は、益田市のグラントワで8月18日まで開かれています。