福井県の杉本知事は24日の定例会見で、県内の原発から出る使用済み核燃料の県外搬出問題を巡り、青森県六ケ所村にある核燃料の再処理工場を初めて視察したことを明らかにしました。施設を運営する日本原燃の社長に対して「完成目標の時期を守るよう要請した」ということです。
杉本知事は、4月21日に青森県六ケ所村にある核燃料の再処理工場を初めて視察したと明らかにし、「まさに工場という感じで、化学プラントという印象をまず大きく受けた」と語りました。
3月に県が容認した関西電力のロードマップでは、2028年度から県内の原発から出た
使用済み核燃料をこの再処理工場に搬出する計画になっているものの、この再処理工場はこれまで竣工が27回延期となっていて、県としても今後、監視を強めるスタンスを示しています。
再処理工場の視察では、日本原燃の増田尚宏社長から案内を受け、これまでに試験運転で425トンの再処理実績があることなどの説明があったということです。
杉本知事:
「かなり熟度は高まっているなと感じた。やはり、核燃料サイクルの1つの大きなカギを握る重要な施設だと認識した。私からは、使用済み核燃料のマップを踏まえながら、これからの工程を各事業者と一致協力してしっかりと竣工目標を守ることに全力を注ぐことを増田社長に強く申し上げた」
また、杉本知事は青森県の宮下宗一郎知事とも面談し、県政課題や原子力行政について意見を交わしたということです。