お母さんに日頃の感謝を伝える「母の日」まで、約半月となる中、「母の日」定番のプレゼント、カーネーションに異変が起きている。

「去年の夏の異常な暑さで苗が萎縮」

かわづカーネーション見本園・栽培管理者  飯田進さん:
成長が本当に遅れちゃって。まだ全然、成長も丈も短くてね、本当にこんなこと初めてです。

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FNNが訪れたのは、静岡・河津町の「かわづカーネーション見本園」。町の特産品をPRする場として、毎年2月から開かれている。

しかし2025年はオープンから2カ月経っているにもかかわらず、開花が不十分で、つぼみが目立つ状態だという。なぜなのか。

かわづカーネーション見本園・栽培管理者  飯田進さん:
去年の夏の異常な暑さで、植えた苗が萎縮しちゃった。成長が本当に遅れちゃって、5月11日の母の日までですね、ちょうどもう残り1カ月なくなっちゃった。

こちらのハウスでは、1万2500株ものカーネーションが栽培されているが、2024年の同じ時期と比べると、開花具合の違いは一目瞭然。

「母の日」を前に、出荷の最盛期を迎える中、生産者からは、困惑の声が聞かれた。

カーネーション農家・山田巧さん:
去年の夏の猛暑。夏場、根がやられた。植物の根が。その影響がずっと(続いている)。

約1100坪の敷地で、カーネーションを育てている吉田さんのハウスでも、一部が枯れてしまうなど、2024年の猛暑の影響が出ている。

カーネーション農家・吉田重好さん:
この枯れてる所だけ暖房しなくていいっていう訳じゃないし。もう枯れてると収量はもちろん減るし、マイナスになっちゃう。だから本当に大変。

50年以上カーネーションを生産している吉田さん。今後は夏の暑さ対策が重要になると考えている。

カーネーション農家・吉田重好さん:
品種選びの夏、これから尚重要になると思う。夏の暑さに強いやつ(品種)とか。これからなお暑くなってくると思うので。

県の伊豆農業研究センターは今後、夏の日差しを遮る遮光技術や、夏を避ける新たな栽培技術の開発に取り組むとしている。
(「イット!」 4月24日放送)