札幌市は4月23日、違法建築物など数々の法令違反が問題となっている民間の動物園「ノースサファリサッポロ」を立ち入り検査した。

「午前10時すぎです。札幌市職員がノースサファリサッポロに入っていきました」(池田 大地 記者)

札幌市の職員3人がノースサファリの運営会社社長の案内を受け、約1時間半にわたって立ち入り検査を行った。
 
ノースサファリは3月下旬、飼育する640匹の移動計画書を札幌市に提出していたが内容が不十分だったため、市が検査で動物の移動などを確認。

移動のめどが立っていない動物も

「台帳と確認したところ、(3月までに予定の)全て移動していることについて確認が取れたところでございます」(札幌市動物愛護管理センター 千葉 司所長)

立ち入り検査の結果、ノースサファリの計画書通り、ミーアキャットやメンフクロウ、ケヅメリクガメなど全体の3分の1に相当する210匹を、3月までに他の動物園などに移動させていたことを確認した。

さらに4月から9月までの間に72匹の移動を予定しているが、すでにモルモットやシマリスなど約40匹の移動が完了していた。

またミーアキャットを飼育していた施設など、一部の建物はすでに取り壊していたということだ。

しかし、ライオンやトラなど、特定動物や高齢の動物など全体の半数以上の335匹については移動のめどがまだ立っていない。

調査結果を述べる千葉所長
調査結果を述べる千葉所長
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閉園は今年9月

「『可能な限り急いでください』なんですけど、ただし、『他の動物園、他の動物商に移動させるにしても慎重に』ということでお話させていただいた」(千葉 司 所長)

札幌市は動物の移動が計画通り進んでいるか、今後も確認を続ける方針だ。

ノースサファリは9月までに閉園し、2029年12月までに建物を撤去するとしている。

ライオンは移動のめどがまだついていない
ライオンは移動のめどがまだついていない
北海道文化放送
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