東京・台東区にある上野東照宮。Xでこの歴史ある神社を名乗る偽アカウントが大量に作られており、詐欺につながる恐れがある。
上野東照宮を名乗る偽アカウントが大量に…
東京・台東区にある上野東照宮。

上野公園に位置する、約400年の歴史を誇る神社で、出世や健康長寿にご利益があるとされている。

その神社が頭を悩ませているのが、上野東照宮を名乗るSNSの偽アカウント。
プロフィール欄には「上野東照宮」とあり、「こちらは上野東照宮の公式お知らせアカウント」の文字も。

さらに、「1000円分のPayPayポイントプレゼント」とあるが、全て偽アカウント。
本物にはそうした記載はない。
神社側が最初に気づいたのは19日で、初めは1つだけだったという。

上野東照宮 禰宜・嵯峨まきさん:
1つしか見当たらなかったが、慌てて注意喚起の投稿をした。火曜日の朝の時点で120のアカウントを見つけた。見つけ次第報告していたが、どんどん増えて恐怖を感じた。

わずか数日で偽アカウントが120個まで増加。アイコンに使っている写真も公式と全く同じだ。
「まるっきり一緒。だまされる」
参拝者は、「まるっきり一緒。だまされる、分からない」「私、疎いから引っかかるパターン、間違えるパターンです」などと話し、「能登の人からすれば偽物は困る。やめていただきたい」と言葉を漏らした。
実は、この偽アカウントの先には…。

上野東照宮 禰宜・嵯峨まきさん:
「石川県の能登の復興を応援しよう」というところに行く。一見すると、上野東照宮のHPから能登の復興支援の寄付ができるように感じる方が多かったと思う。
偽アカウントを大量に作る目的とは
偽アカウントから寄付できると見せかけて、金をだまし取るサイトに誘導する仕組みだったのだ。
専門家は、偽アカウントを大量に作る目的について「発覚を防ぐため」と指摘する。

ITジャーナリスト・三上洋さん:
詐欺。私たちからお金を盗み取るための偽アカウントだと考えて良い。大量投稿を1つのアカウントですると、全く同じ文面の大量投稿はX側がすぐに「スパム判定」をして削除される。それを防ぐために、120個のアカウントに分散してスパム投稿したのではないか。

上野東照宮側によると、被害の問い合わせはなく、120の偽アカウントも23日朝までに全て削除されたということだ。
(「イット!」4月23日放送より)