急上昇ニュースのコーナーです。今回は4月13日に開幕した大阪・関西万博。どんなイベントか「よく分からない」という声が相次いでいますが、岡山・香川にとっては大きな意味を持っています。担当は森岡記者です。

(森岡紗衣記者)
「大阪・関西万博がついに開幕しましたね。キャスターの2人はどう受け止めていますか。

(長尾龍希キャスター)
「久しぶりの日本開催ということで、一大イベントですよね」
(森下花音キャスター)
「海外パビリオンが面白そう」

「ただ一般の人の受け止めは、少し微妙なものでした」

大阪湾に浮かぶ人工島「夢洲」を舞台に、4月13日から半年間、開かれる万博。

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界中の国や企業が文化や新技術をお披露目しています。会場は東京ドーム33個分の約155ヘクタール。約160の国や地域が威信をかけて様々な企画を展開します。

中四国から近い場所で開かれるビッグイベントですが、まちの人からはこんな声が聞かれました。

(まちの人は…)
「実際、どういう店があって何をやっているのか、詳しくはわからない」
「ニュースで見たくらいなので、そんなに(印象は)ない」
「ホームページを見てみたが、ピンとこなかった。(子供は「いきたーい」)何があるんだろうね」

「よく分からない」という声が相次ぎました。

さらにこんな声も…。

(まちの人は…)
「最初は身近に感じていたが、開催が近づくにつれて遠いと感じる」

こうした声が上がるのは、準備不足などで具体的な内容のPRが足りなかったことが背景にあると考えられます。

そもそも万博とは何なのか。まとめました。
日本はまだ江戸時代だった1851年、西洋列強の国威発揚のためロンドンで始まったのが、万国博覧会、通称万博です。日本が初めて参加したのは1867年のパリ万博で、列強の国力を目の当たりにして近代化を進めるきっかけとなりました。戦後、1970年にアジア初の万博が大阪で開かれ、日本の高度経済成長を世界に知らしめました。当時、6000万人以上が来場したということです。

今回の万博は55年ぶりに大阪で開かれ、人工知能AIなどの新技術や、新時代の観光につながる文化が発信されています。国の内外からの来場者は2820万人を見込んでいます」

(森下花音キャスター)
「これだけの人が来ると大きなアピールになるのでは」
(長尾龍希キャスター)
「岡山・香川にもいい影響があるといい」

(森岡紗衣記者)
「長い歴史を持つ万博ですが、今回はコロナ禍後の世界にインパクトを与えそうです。岡山・香川でも万博を活用しようとしています。会場のシンボルとなる「大屋根リング」。高さは最大20メートル、周囲は約2キロの世界最大級の木造建築物です。木材の3分の2を真庭市の木材メーカーが加工・製造しました。

そして会場では香川県が4月30日から4日間、ブースを出展します。
「香川の古(いにしえ)・現代・未来」をテーマに「せとのかけはし号」と名付けた船をイメージしたブースで、盆栽や丸亀うちわなどの特産品をモチーフにした作品を展示します。55年前の大阪万博では、讃岐うどんがPRされ、全国的に知られるグルメとなりました。その55年前に流通していた小麦と、改良を加えた今の県産小麦で作ったうどんの食べ比べも準備しています。

一方、岡山県は8月22日から3日間「桃太郎の夏休み」をテーマにブースを出展します。特産品のモモやブドウのほか、伝統芸能などもPRします。

また、OHK公認のVtuber、天晴ほかるちゃんが、岡山のPRに一役買います。ほかるちゃんが岡山の観光地の魅力を紹介する動画が万博EXPOアリーナの大型ビジョンで上映されています。岡山、香川からは唯一の採用となりました」

(森下花音キャスター)
「VtuberがPRするというのは今の時代らしい」
(長尾龍希キャスター)
「多くのが岡山に興味を持ってもらえるのでは」

(森岡紗衣記者)
「マーケティングに詳しい岡山商科大学の三好宏教授は、「観光誘致の効果をより高めるためには、実際に訪れたいという期待感を持たせることがカギ」だと指摘しています。その上で「PRだけでなく足を運んでもらう働きかけも重要」だと話していました。

万博は、歴史的に見ても、後から振り返った時にすごく盛り上がったねと評価される可能性があります。岡山・香川の自治体や企業もこのチャンスを生かさない手はありません」

岡山放送
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