誘致が決まってから、8年。いよいよ、開幕を迎えた大阪・関西万博。
関西テレビ「newsランナー」では、今回、来場者に吉原功兼キャスターが密着。
開幕日から見えてきた楽しみ方と課題。そして、知られざるドラマに迫る。

■ノート持参でやる気満々の兄弟
まず、大屋根リングの上で出会ったのは、大阪府堺市から来た野田匠人くん(9歳)と、悠人くん(3歳)の兄弟。
(Q.これは何のノート?)
野田匠人くん(小4):万博のパビリオンをメモするために持ってきたノートです。
吉原功兼キャスター:もう書いてるね。
野田匠人くん:大屋根リングの上には、たくさん植物や花が植えられています。
吉原キャスター:気付いたことをメモで書いてるの?
野田匠人くん:はい
匠人くんの話を聞いていると、弟の悠人くんがお兄ちゃんの後ろに隠れてしまった。
吉原功兼キャスター:どした、どちた、怖い?
この日のために、ノート持参でやる気満々の匠人くんに、ちょっぴり人見知りな弟の悠人くん。

■学校でも1番人気のアメリカ・パビリオン 人気の理由は「月の石」
まず、訪れたのは学校でも1番人気というアメリカパビリオン。
野田匠人くん:でかい。アメリカ館が一番(見たい人が)多い理由は、どうやら『月の石』がメイン。
吉原功兼キャスター:やっぱり月の石は55年たっても人気だね。
野田匠人くん:はい。
しかし…お目当てのアメリカパビリオンは…。
記者リポート:オープンから間もないんですが、すでにこれだけの列ができています。
今回の万博でも、アメリカパビリオンは大人気。
(Q.匠人くん、どうする?)
野田匠人く:先にチェコ行って、その後にここが空いていたら行ってみたい。
アメリカパビリオンは後回しにして、チェコパビリオンへ向かうことに。

■「ここで見られるのはラッキー」知らなかった国がぐっと身近に
匠人くんと悠人くん兄弟がチェコのパビリオンに向かっていると…。
カタールパビリオンの前で、白い民族衣装に身を包み踊る人たちに遭遇!
初めて見る踊りに、匠人くんは…。
野田匠人くん:万博に来なかった場合、カタールまで行く必要があるので、ここで見られるのはラッキーだと思う。
早速、メモを取り始めた。
野田匠人くん:カタールの伝統のような踊りは、息が合っているから、独特なダンスになっている。
まだまだ、知りたいこともあるようで、カタールパビリオンのスタッフに質問。
野田匠人くん:どうしたらあんなに息が合った踊りができるんですか?
カタールパビリオンのスタッフ:いい質問ですね。ありがとうございます。彼らはカタールから来日した『アルダ』というパフォーンス集団なんですけど、日々練習したり、色んな場所でいっぱいパフォーマンスをされているので、きっとああやってみなさん一緒に出来ているのかなと思います。
吉原功兼キャスター:いつも一緒に踊ってるから…おー、もうメモを取り出したね。

■カタール・パビリオンの館長さんに直接質問
カタールの伝統的な舞踊「アルダダンス」。…をきっかけに、カタールに興味を持った匠人くん。
なんとここでパビリオンの館長さんが登場!
野田匠人くん:カタール人は、何を使って食べ物を食べているんですか?
カタール・パビリオン ファイサル館長:スプーンやフォークやナイフです。
吉原功兼キャスター:お箸は使わないね!
カタール・パビリオン ファイサル館長:時々、手で食べます。
吉原キャスター:手で食べるものもあるんだって。
その後、館内の展示を見て、熱心にメモを取り続けた匠人くん。
それまで全く知らなかったカタールという国と、その文化にずいぶん詳しくなった。

■万博でたくさんの人やモノと触れあい学んだ1日
大行列に大混雑、そして暴風雨まで…いろんな課題と不満が噴出した1日だったが、なんとか初日が終わろうとしていた午後9時前…。
吉原功兼キャスター:あれ!?匠人くん!夜の9時になろうとしてるよ。この時間までいたの!ノートは?
野田匠人くん:カタール行ったあと、チェコ行ってきて…。
吉原功兼キャスター:チェコ行ってきた!
カタールの文化を学んだあと、チェコのパビリオンにも入ることができたという匠人くん。
そのノートには匠人くんの万博への思いがにじんでいた。
野田匠人くん:淡路塗の地球儀は黒に金のシマをかぶせているから、きれいだった。
吉原功兼キャスター:絵も描いて上手じゃない!もうさ、字がかじかんでるのよ。寒かったから字がかすんでる。一生懸命書いたんだよな。おじさん泣きそう。

そして弟の悠人くんは…。
吉原功兼キャスター:悠人くん!寒くなかったか!1日よう頑張ったな。
野田悠人くん:ラーメンおいしかった。
初めて訪れた万博で、たくさんの人やモノと触れあった匠人くんと悠人くん。
(Q.1日まわってみてどんなことを考えた?)
野田匠人くん:地球の中に地球があるのではないかと考えた。
吉原功兼キャスター:大きな地球なのに、この夢洲っていう島の中に、もう一個地球があったってことか。
野田匠人くん:はい。
吉原功兼キャスター:もう感動するよ。こんな42歳のおじさんが熱くなることないよ…よく頑張ったね。

「バイバーイ」
匠人くんと悠人くんとお別れだ。
吉原功兼キャスター:何なのこの絆は、これが万博なのかな、万博なんだね。おじさんにはたまんないね。
ついに始まった万博。
この半年間で私たちのミライに一体何を残すのだろうか。
(関西テレビ「newsランナー」2025年4月14日放送)
