2025年春、岩手県内の病院では72人が研修医として新たに採用されました。
地域の医師不足が課題となるなか、新人研修医に医療の道に進んだ志を聞きました。

新人研修医
「学生時代にお世話になっているふるさとから地域の医療に貢献していきたい」

この春に県内11の病院に採用された72人の新人研修医たちは、4月11日、県などが実施するオリエンテーションに臨みました。

このオリエンテーションは同期とのつながりを深め、医師としての心構えを学ぶことが目的です。

研修医たちは先輩医師を交えたディスカッションなどを通じて地域医療の担い手としての自覚を新たにしました。

11日は達増知事も出席し「広く地域を良くするために活躍してほしい」と研修医を激励しました。

厚生労働省が2024年1月に公表した人口当たりの医師の偏りを客観的に示した「医師偏在指標」によると、岩手県は182.5で全国最下位でした。
県内では特に県北や沿岸で医師不足が顕著な状況です。

そんななか、自ら医師が少ない沿岸での勤務を希望した研修医もいます。

県立大船渡病院で研修 水谷実紀伽さん
「沿岸部での医療はどういうものかというのを自分の目で見たくて大船渡を選択した」

盛岡市出身の水谷実紀伽さん(26)は、幼い頃病気になった家族を診療する医師の姿に感銘を受け、この道を志しました。

3月に岩手医科大学の医学部を卒業し、4月から県立大船渡病院で臨床研修に励んでいます。

県立大船渡病院で研修 水谷実紀伽さん
「医師の偏在を今後岩手で働く同期や先輩方と一緒に考えながら、岩手の医療にどのように貢献できるかを日々考えて生活していきたい」

それぞれの目標を胸に一歩を踏み出した研修医たち、これから2年間働きながら実践的な知識や技能を習得します。

岩手めんこいテレビ
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