全国の書店員が投票で選ぶ2025年の「本屋大賞」が4月9日に発表され、岩手県花巻市在住の作家・阿部暁子さんの「カフネ」が選ばれました。

全国の書店員が「一番売りたい本」を投票で選ぶ本屋大賞は、過去の受賞作が映画化されるなど影響力の大きい賞として知られています。

作品がノミネートされた今回、大賞には花巻市出身で現在も在住する作家・阿部暁子さんの「カフネ」が選ばれました。

「カフネ」は弟を亡くした主人公と弟の元恋人が食べることを通じて距離を縮めていく「食と愛の物語」です。

阿部さんは2008年に「屋上ボーイズ」で東京の集英社が主催する文学賞を受賞しています。
9日に東京で行われた贈賞式では次のように喜びを語りました。

阿部暁子さん
「本当に光栄に思います。いただいた大きな贈り物に報いられるように、これから良い物語を書ける小説家になっていきたいと思います」

盛岡市のさわや書店では9日、発表にあわせて阿部さんのコーナーを設置。
午後2時半ごろ受賞が発表されると店員がそれを知らせるポップを飾りました。

さわや書店本店 大池隆店長
「花巻在住の人で、(本屋大賞を)取ったのは岩手初。すごい心がうきうきしている」

この店ではカフネの需要増加を見込んで9日までに新たに100冊仕入れているということです。

岩手めんこいテレビ
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