熊本・宇城市は2025年2月に全世帯に配布したカレンダーで「水俣病が感染症である」との誤った表記があったと、先ほど発表した。宇城市は原因について、確認が不十分だったことなどを挙げていて、全世帯に訂正用のシールを配布するなどの対応をとるという。

人権啓発のはずが水俣病を感染症と誤表記

誤った内容の表記があったのは、熊本・宇城市が2万3230世帯に2025年2月配布した2025年度のカレンダー。

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宇城市によると、カレンダーの2月のページに「水俣病などの感染症を正しく知っていますか?感染症に対する誤った知識は差別や偏見を生みます」などと書かれていたという。

水俣病は感染症ではなく、3月3日に市民から指摘があり、間違いが発覚した。作成は人権啓発課の職員が担当、課長を含む4人の職員が画像データで確認していた。原因について「原稿作成や校正段階における確認が不十分だった」としている。

宇城市職員が水俣病患者などに謝罪

職員らは3月13日に水俣市を訪れ、患者や語り部などに謝罪。今後の対応について相談したという。

宇城市は全世帯に訂正用のシールを配布するほか、広報誌に『水俣病』関連の啓発記事を掲載するなどの対応をとる予定。

宇城市の末松直洋市長は「人権啓発行政の信頼回復に向け、しっかり取り組む」とコメントしている。

(テレビ熊本)

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